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中世に戦争を行う際の注意点など、本編に書ききれなかった内容をまとめました。
解説のような文章ですが、当然筆者の個人的な考察です。
間違っている内容も多々あると思いますので、そういった点に気付きましたらコメントを頂けると幸いです。
また他にも追記した方が良い内容があれば、そちらも指摘していただけると助かります。
GaKで人気だった解放からの拡張政策(戦争含む)ですが、BNWでは伝統による少数都市戦略が人気のようです。
不人気の原因となっている様々な仕様については、主に以下の要因が上げられると思います。
BNWでは都市1つに付き研究力コストが5%増加します。
出力が極端に低い都市を保有していると、研究速度が変わらないどころかむしろ遅くなることさえあるということです。
ですがこの5%は単利計算であり、実際のところ足を引っ張るほど出力が出せない都市はほぼ有りません。
問題の本質は幸福を消費することで他都市の成長を妨げてしまうことであり、それはGaKから変わっていません。
円形競技場~博物館までの文化系施設が軒並み出力を下げられたため、特に中世~ルネサンス期の社会制度取得が厳しくなりました。
とは言えこれは拡張政策を取らなかった場合でも同じです。
むしろ序盤はモニュメント頼りのため、解放を選択して拡張していった方が早いくらいです。
ギルドによる偉人雇用も、1都市捨てる覚悟で雇えば問題無く芸術家etcを輩出可能です。
捨てるだけの都市は用意できますしね。
実際のところ、文化出力に関しては特段問題にならないと言えそうです。
資源を一括で売却するためには友好宣言が必要となり、分割払いでは総額が減ってしまいます。
また川沿いタイルからゴールドを得られなくなったため、序盤の歳入は交易路頼りとなりました。
上記の仕様で中世までに容易できるゴールドが減っているため、UG費用に苦慮することが多いです。
隊商の生産にハンマーを割かなければならないのもあって、GaKまでと同じだけの軍事力を揃えにくくなりました。
歳入が交易路中心となるということは、すなわち小国と大国の歳入格差が縮まったことを意味します。
歳入の増加が領土拡張のメリットの一つでもあったので、これは大きな痛手です。
宣戦布告による外交ペナルティだけでなく、都市を占領することでペナルティが発生するようになりました。
本プレイでは二都市占領後、外交ペナルティが発生しています。
戦争以前に友好宣言を締結出来なかった場合、資源売却に多少影響がでることがあります。
また当然ですが、新規に友好宣言を結ぶことはなかなか難しくなります。
このペナルティは時間の経過で減少していくようなので、産業時代くらいにはほぼ消滅していました。
資源売却は主な歳入源では無くなりましたし、研究協定が本領を発揮するのは産業時代頃からです。
複数文明相手に戦争をしない限り、外交ペナルティも大きな問題とは成りえないでしょう。
社会制度から得られる幸福は確かに減少しました。
名誉は防衛施設からの幸福が削除され、商業の保護貿易主義はコンプリートが必要です。
ですが解放からの戦争をする場合、そもそも名誉は使いませんでしたし、保護貿易主義の取得時期は戦争後でした。
よって戦争中の幸福確保に関してはGaK同様、さほど難しくなっていません。
幸福度がマイナスになることでユニットの戦闘力にマイナス補正が掛かりますが、こちらもそう気にならないでしょう。
一番の問題はこちらでしょう。
戦争で都市を確保しても、その後人口を伸ばすことが難しくなりました。
今回のプレイではルネサンス~産業時代まで幸福余剰が無く、人口を伸ばしきれませんでした。
科学者を雇うことで研究力はカバー出来ますが、科学力の面では拡張政策のメリットが減じていることは確かでしょう。
また幸福度のマイナス分に応じてゴールド、ハンマーにマイナス補正が掛かってしまいます。
わずかとはいえ、こちらもなかなか痛い仕様変更です。
実際のところ、有効な解決策はUAやUBだと思っています。
特に幸福を稼げるUBやUAを持っている文明は、拡張政策からメリットを得やすいのでおススメです。
具体的にはエジプト、ペルシア、スペイン、ケルト、ポルトガル辺りです。
エチオピア、マヤ、ケルトは宗教が使えるので、状況に合わせて幸福以外にリソースを割くこともできます。
後は社会制度でカバーできるポーランドでしょうか。
上記の文明はエチオピアを除いて戦争に関するボーナスが無いので、ある程度戦争慣れしている人向けでしょう。
逆に戦争でなかなか勝てない場合、中国、イギリス、インカ、ズールーといった戦争に強い文明で慣れていくとよいでしょう。
主力の兵科が変わりますが、モンゴル、アラビアもおススメです。
恐らく足りないことが多いと思います。ポイントとしては
なるべく友好宣言を締結し、高級資源を高値で売り付ける
畜産、帆走、工学はきちんと研究する
むやみに人口を伸ばさず、適当なところで資源タイルに市民を配置する
くらいでしょうか。
後は単純にラッシュ開始を遅らせるだけで、解決してしまうことも多いです。
AIの研究速度も(体感的に)遅くなっているので、多少遅らせても即ラッシュ失敗とはなりません。
以前のレポで4都市ほど欲しいと書きましたが、現在では解放3都市で十分だと思っています。
供給不足と生産力不足からのジリ貧を恐れてのことでしたが、今のところ
軍事力が整えられないレベルの供給不足は起こらない
供給不足が続いても内政的にそれほど影響が無い
都市を1~2占領すれば解消される場合がほとんど
AIは戦争に関しては問題外なので、戦力の損失がほとんど起こらない。
早め早めの開戦を心がけることで機動戦力は簡単に潰せる
という状況のため、3都市でも問題無いという結論に至りました。
もちろん4都市以上建てても大丈夫ですが、その場合は国立大学がなかなか建てられないことがあります。
いっそのこと哲学を後回しにして、交易路からの科学力に頼った方がよいかもしれません。
中世までのリターンが得やすいことや、コンプリートボーナスの使いやすさから解放を選んでいます。
伝統でもラッシュ可能ですので、好みに合わせて選択して大丈夫でしょう。
多くの都市を占領することが難しくなったため、幸福確保に関しても伝統はそこまで解放に劣りません。
初手名誉はややきつめです。かといって1つツリーをコンプリートした後に名誉を選んでは、恐らく戦争に間に合いません。
ボーナスも生かしにくいですし、素直に伝統か解放でいくことをおススメします。
文明は限定されますが、宗教を創始するつもりならば敬虔も選択肢に入るでしょう。
早ければ早いほど良いのですが、ユニットが少なくては本末転倒です。
目安として弩兵が12体+長槍兵が数体居れば、追加の生産と併せて進軍するのに十分な軍事力でしょう。
もちろん強力なUU持ちの文明であれば、これ以下でも大丈夫です。
ターン数にして120~130ターンくらいに仕掛ければ、失敗終わることは少ないです。
あまりに遅くなってしまうと、都市の戦闘力が上がってしまいユニットが毎ターン溶かされてしまいます。
そうなると弩兵では都市の攻略が難しくなるので、何度かプレイしタイムリミットをつかんでおくとよいでしょう。
インピは官吏で解禁されるので、90ターンくらいにはラッシュを掛けることが可能です。
当然他の中世ユニットは間に合わないので、戦闘弓かカタパルトを随伴することになります。
90ターンほどならば後発の都市は戦闘力がまだまだ低いので、占領することは難しくありません。
敵主力を撃破する時間が無さそうですが、他文明と共闘するなり、宣戦依頼で押しつけてしまうなり方法はあります。
では中世以前の戦争は有効かというと、それほど有効では無いと思っています。
主な理由として
ラッシュのため国立大学(+その他の内政要素)を後回しにする必要がある
後発の都市はともかく首都は十分な戦闘力になっているため、一番おいしいところは結局弩兵頼り
必要な都市を削り取るまでの時間は、中世ラッシュとさほど変わらない
等が上げられます。
後発の都市でも城が建ってしまうとかなり厳しいですし、個人的には中世ラッシュよりも安定しないと思っています。
一番肝心な点は結局のところ中世ラッシュは選択肢に入るのか、という点です。
長々と中世ラッシュについて書いてきましたが、残念なことに殆ど選択肢に入らないと思います。
(むろん勝率だけを追求した場合の話です。そうでなければズールー族を選んだ時点で選択の余地は無いでしょう?)
科学勝利に向かったAIが自動的に外交勝利を解禁してくれるため、自文明の科学的遅れは問題とはならなくなりました。
またAIがとにかくおとなしいため、300ターン程経過した時点でも一つのAI文明が肥大化している、といった事態が殆ど起こらなくなりました。
戦争を避けることも容易なため、少数都市で外交勝利を狙う、といった戦略でも手詰まりになることが殆どありません。
小国外交勝利唯一の懸念であったゴールドに関しても、交易路の追加により解消されました。
(例えば本プレイの立地でもローマを延々戦争させておけば、非戦のまま外交勝利が可能です。)
中世ラッシュに成功すればその後の勝率は高まるでしょうが、ラッシュ自体の失敗を考えると総合的な勝率ではどっこいでしょう。
結局のところGaKの頃のように定番戦略とは成りえず、どうしても詰みそうな場合、戦争不可避の場合に採る戦略といったところでしょうか。
夢の無い話を書いてしまいましたが、civをプレイする際に勝率だけではなく他の要素を求めるプレイヤーも多いと思っています。
そのようなプレイヤーが中世で暴れたい、せっかくのUUを生かしたいと思った時、本プレイレポが参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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