「どのような場所を訪れたとしても、一番素晴らしい場所はやはり母国なのだ。愛国者が持つ誇りとはそういうものなのである。」- オリバー・ゴールドスミス
"Such is the patriot's boast, where'er we roam, His first, best country ever is, at home." - Oliver Goldsmith
英国の詩人・小説家・劇作家であるオリバー・ゴールドスミスの詩『旅人』より。
「不条理とは基本的概念であり最初の真実なのだ」- アルベール・カミュ
"The absurd is the essential concept and the first truth." - Albert Camus
「異邦人」「ペスト」などで知られる著名な作家。これは1942年の随筆『シーシュポスの神話』に収録されている『不条理な論証』より。1957年ノーベル文学賞受賞。タレントのセイン・カミュの親族でもある。
荒々しい気象変動や地震・噴火などの自然現象、植物活動の低下とそれに伴う氷河期…まこと太古の地球は不条理にあふれていた。
原初の人類はこれを真実として受け止めるしか無く、真実を想像し、かくして文明が生まれる。
「脳とは筋肉のようなものだ。使っていればとても気分がいいし、理解することは喜びに満ちている。」- カール・セーガン
"The brain is like a muscle. When it is in use we feel very good. Understanding is joyous." - Carl Sagan
ニアあともう一ターンだけ…。
「まだ見ぬ数百万の人間の運命は、何よりもこの軍隊の勇気と行動にかかっているのである。
それゆえ我らは勝利を、さもなくば死を、固く決意するものである」- ジョージ・ワシントン
"The fate of unborn millions will now depend, under God, on the courage and conduct of this army.
We have, therefore, to resolve to conquer or die." - George Washington
アメリカ文明の指導者でもある、ご存知アメリカ合衆国初代大統領。首都の由来は勿論だが、アメリカはもとより世界中にその名前が由来になった町や通り、企業が存在する。
これはロングアイランドの戦いにおける会戦(1776年8月27日)前の演説から。
「すべてのフランス兵が天下取りの野心を抱いている。」- ナポレオン・ボナパルト
"Every French soldier carries a marshal's baton in his knapsack." - Napoleon Bonaparte
フランス文明の指導者にして、戦争の天才。実際にはフランス人ではなくコルシカ人であり、若いころはそれを理由に差別と迫害を受けたこともあるという。
近代では最高と称される天才将軍だが、BNWではその欠片もなくなってしまった。軍人としては有能でも政治家としては微妙な所以か。
その特性はどちらかと言うと太陽王ルイ14世(ヴェルサイユを建てたフランス王)といったほうがふさわしい。
「医師は自らの間違いを隠すことができるが、建築家はつるを植えるよう施主に助言することしかできない」- フランク・ロイド・ライト
"The physician can bury his mistakes, but the architect can only advise his client to plant vines." - Frank Lloyd Wright
アメリカの建築家で近代建築の巨匠とも呼ばれる。日本の帝国ホテル新館(1967年取り壊し)や山邑邸(ヨドコウ迎賓館)も彼が設計した。これは1953年10月4日のニューヨーク・タイムズ・マガジンより。
なお、”The physician”(内科医)は”A doctor”とされることがある。原意を考えると内科医のほうが適切か。
「世界に不思議は多々あれど、人類よりも素晴らしいものはひとつもない」- ソポクレス
"Numberless are the world's wonders, but none more wonderful than man." - Sophocles
アテネの悲劇作家で、古代ギリシア三大悲劇詩人の一人にも数えられる。これは『アンティゴネー』より。
無数の文化遺産を産んだルネサンスでまず復活(ルネサンス)したものは、
なによりも「個人は万物の尺度である」(プロタゴラス)といった人間中心の多元主義であったとされる。
「公正とは最良の政策である」- ミゲル・デ・セルバンテス
"Honesty is the best policy." - Miguel de Cervantes
「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」の作者として有名である。このドン・キホーテは発表当時フランス等で流行していた騎士道物語(特にアーサー王と円卓の騎士)を読みすぎて、自らもそうなりたいと願うスペイン人下級貴族の物語である。
この騎士道物語はいわゆるヒロイック小説のはしりであり、「勇ましい騎士が」「囚われの姫君を救うため」「隠者の助言を得て」「強敵を倒し」「功績が認められて王になる」というワンパターンもの。
強敵の中にはギリシャ神話や聖ゲオルギウスの説話からドラゴンや巨人といったものまで含まれており、現在のファンタジーにつながっている。
そのご都合主義を皮肉った作品が流行るというところまであまり変わっていない。
Civ的に言えば、スペインの社会制度の遅れに対する が、彼のこの発言や、以降のピカレスク作家に底流するアンチ主人公補正だとされる。
「偉大さを恐れることなかれ。
ある者は生まれながらにして偉大であり、またある者は偉大さを自ら手に入れ、そしてまたある者は偉大さを押し付けられるのだ」- ウィリアム・シェイクスピア
"Be not afraid of greatness: some are born great, some achieve greatness, and some have greatness thrust upon them." - William Shakespeare
世界遺産グローブ座でなんかポーズを決めているのはたぶんシェイクスピアなのだろう。当時は俳優だけでなく、脚本家も舞台に立つことは普通だったそうである。正体がいくつも取り沙汰されており、著名なのに謎の人物というその手のことが好きな人にはたまらない人物でもある。
これは喜劇『十二夜』の登場人物マルヴォーリオ(Malvolio)の台詞。
「文明の真価を問うのは、国勢調査ではなく、都市の大きさでもなく、作物の収穫量でもない。その国が世に送り出す人材なのである」- ラルフ・ワルド・エマーソン
"The true test of civilization is, not the census, nor the size of cities, nor the crops
- no, but the kind of man the country turns out." - Ralph Waldo Emerson
アメリカの思想家、哲学者、作家、詩人、エッセイスト。個人主義など、アメリカの哲学・思想に多大な影響を与え、精神的な意味でのヨーロッパからの独立に寄与したといわれる。自己啓発書の祖とも。これは1870年のエッセイ集『Society and Solitude』収録の『Civilization』より。
時期を考えるとエンバクにまつわるイギリス人とアイルランド人のやりとりが念頭にあったのかもしれない。
Oats:A grain, which in England is generally given to horses, but in Scotland appears to support the people. - Samuel Johnson,England 燕麦:穀物の一種。イングランドでは馬に与えられ、スコットランドでは人に与えられる。
Which is why England is known for its horses and Scotland for its men. - James Boswell,Ireland それ故に、イングランドは名馬で名高く、スコットランドは人材で名高い。
「都市はそこに住む人間の師である」- シモニデス
"The city is the teacher of the man." - Simonides
何だか変な名前だと思ったあなた。普通に古代ギリシャの詩人・哲学者です。
ちなみになんと"平たい顔族"という意味である(σιμος + ειδος)。
「総員持ち場につけ。撃たれるまでは発砲してはならん。しかし奴らが戦いを望むようであれば、ここを開戦の地とせよ!」- ジョン・パーカー
"Stand your ground. Don't fire unless fired upon, but if they mean to have a war let it begin here!" - John Parker
大変勇ましいが、メーン号事件で開戦した側のセリフである点がミソである。
これやグライヴィッツ事件、盧溝橋、はてはオウムのコスモクリーナーが示すように、
統計上、被害妄想の発症率に地域や時代の差はないとされる。
「名声不朽な人物を目指してはならない。手が届く範囲で心ゆくまで楽しむのだ」- ピンダー
"Seek not the life of the immortals, but enjoy to the full the resources that are within reach." - Pindar
古代ギリシアの詩人。テバイ近郊で生まれた。古代オリンピックの祝勝歌で知られる。日本語では「ピンダロス」のほうが一般的。
前語は誤訳。名声ではなく不死(immortals)である。より穿てば「長命より短命のほうが楽しめる」というところか。
ページの趣旨的には「泥棒は駄目だ。もっと(人造石油等を)研究してこい」(東条英機)ということであろう。
「もしも何らかの形で、私が暮らす国の娯楽やその向上に貢献できるのであれば、
無駄な人生ではなかったという密かな充足感とともに、私はその地を立ち去ろう」- ヨゼフ・アディソン
"If I can in any way contribute to the diversion or improvement of the country in which I live,
I shall leave it with the secret satisfaction of thinking that I have not lived in vain." - Joseph Addison
英国のエッセイスト、詩人、劇作家、政治家、文学者。これは彼が友人と発行したエッセイ新聞『The Spectator』より。
「宗教は人間に必要不可欠なものである。信じぬ者に災いあれ」- ヴィクトル・ユゴー
"A faith is a necessity to a man. Woe to him who believes in nothing." - Victor Hugo
4での宗教はただの外交要素で、GaKまでは宗教なにそれおいしいの状態であった。
だがGaK以後は文字通り必要不可欠なものになっている。
むしろ外交態度が変動しないだけ信じぬ者にも有情ありまくりである。
「歴史上これほどまでに人類が運命を共有していたことはありません。
この状況には共に立ち向かうしかないのです。そこに国際連合の存在意義があります。」- コフィ・アナン
"More than ever before in human history, we share a common destiny.
We can master it only if we face it together. And that is why we have the United Nations." - Kofi Annan
元国連事務総長。銀髪の黒人といえばこの人ではないだろうか。実は双子の姉がいる。
Civ的には、 と多額の と引き換えに敗戦国から を獲得できる指導者。
この言葉は、国連の「次の千年紀へのメッセージ (New millennium Message)」からの引用。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/special_report/millennium/584374.stm
「獣や漂鳥ですら、同じ罠や網に二度も掛かりはしない」- 聖ジェローム
"Even brute beasts and wandering birds do not fall into the same traps or nets twice." - Saint Jerome
エウセビウス・ソポロニウス・ヒエロニムス(320?~420年9月30日)はキリスト教の聖職者・神学者で、聖書のラテン語訳であるウルガータ訳の翻訳者として知られる。このウルガータ訳はなんと20世紀の第2バチカン公会議まで読まれ続けた。正教会・非カルケドン派・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会で聖人とされる。
実際には、13年間に63回も釣り上げられてはリリースされたベンソンというあだ名の鯉が実在した。
「海を支配するものは全てを支配する」- テミストクレス
"He who commands the sea has command of everything." - Themistocles
テミストクレスは、ペルシア戦争の戦局の転換点となったサラミスの海戦で、アテナイを勝利に導いた指揮官である。おそらく、キケロの『アッティクスへの手紙』に引用されたもの。
この時代は海上の船、特に快速帆船に勝る陸上の存在はほぼいなかった。
残念ながら後代では高海艦隊のような反証が出てくる。
「その矢の柄には鷲の羽根が使われていた。自分の身を滅ぼす手段を敵に与えてしまうことはよくある」- イソップ
"The haft of the arrow had been feathered with one 2of the eagle's own plumes. We often give our enemies the means of our own destruction." - Aesop
アイソーポス(紀元前619年~紀元前564年頃)は古代ギリシアの寓話作家。日本では英語読みの「イソップ」として知られる。イソップ童話として知られる、ギリシャを中心とした地方に伝わる寓話を集めた人物。一説には奴隷だったとも言われる。
他の童話にも見られる通り、現在『イソップ童話』として知られるものには後世の童話作家の付会によってイソップ本人の手によらない童話も混ざっているという。
まさしくこの寓話のCiv版のような話が彼の死から25世紀後の中国で起きた。
国民党軍のF-86が金門島上空で放ったミサイル、サイドワインダーは共産党軍のMig-17に不発のまま突き刺さり、この最新兵器は直ちに回収された。
ソ連の解析により、この事実上世界初の空対空ミサイルの情報は流出し、このことが以降各地で米軍とその同盟国を苦しめることとなる。
「柔和な者たちがこの地球を引き継ぐであろう。だが鉱業権はそうはいかない。」- J・ポール・ゲッティー
"The meek shall inherit the Earth, but not its mineral rights." - J. Paul Getty
現代では鉱業権に加えて採油権まで柔和ではない。いわゆる資源の呪い。
「生涯の日を正しく数えるように教えてください。知恵ある心を得ることができますように。」- 聖書、詩 90:12
"So teach us to number our days, so that we may apply our hearts unto wisdom." - The Bible, Psalms, 90:12
いわゆる旧約聖書。アブラハムの宗教の共通聖典であり、より中立的な呼称としてヘブライ聖書とも。
想定される出版数では各国語版別に分けても毛沢東語録ぐらいしか匹敵するものがなく、
多くの国で現在も日常的に引用される点でも他の古典に大差をつけるロングセラーである。
聖書では「原初、アダムとイブは神同様不死の存在であったが、知恵の木の実により神の災いを受け、不死の存在ではなくなった」としている。
ゆえに、不死の存在だった故に禁忌を犯し神々を怒らせたアダムとイブのように振る舞うことがないよう、生涯の日すなわち寿命を人々に思い知らせ、より善く生きるよう忠告しているのである。
対になると言える引用を挙げる。
「たいていの人間の一生に、幾たび月の数が数えられるかはわかっている。
だからそうなると、だれでもきちんと計算を合わせてみて、もしもうたくさんの月が終わっていると、その人は言う。
"じゃあ、私は間もなく死ぬに違いない"するともうどんな喜びも消え、彼は間もなく本当に死んでしまう」 - ツイアビ酋長、なぜ自分の歳を知らないのかと問われて
「汝、脱穀中の牛に口輪をはめることなかれ」- 申命記 (旧約聖書) 25:4
"Thou shalt not muzzle the ox when he treadeth out the corn." - The Bible, Deuteronomy, 25:4
なお脱穀とは麦の穂やトウモロコシの芯から小麦やトウモロコシ粒を切り離す作業であり、口輪はこの最中にウシが小麦やトウモロコシ粒を食べようとして生産効率を落とさないためにつけるものである。
この文にはいろいろな解釈がある。
「防壁に守られている人たちのなんと幸せそうなことであろうか!」- バージル
"How happy are those whose walls already rise!" - Virgil
プブリウス・ウェルギリウス・マロ(Publius Vergilius Maro,紀元前70年~紀元前)は古代ローマの詩人。『牧歌』『農耕詩』『アエネーイス』で知られる。特に『アエネーイス』は未完だがラテン文学の最高傑作とも。かのダンテに大きな影響を与えており、案内役として『神曲』に登場している。
「良書を破壊する者は、理性そのものを破壊するのである」- ジョン・ミルトン
"He who destroys a good book kills reason itself." - John Milton
ジョン・ミルトン(1608年~1674年)は英国の詩人。『失楽園』が有名だが実は『復楽園』もある。
後半のルーズベルトや、リルケの「本を焼く者は、やがて人間も焼くようになる」を髣髴とさせる引用。
「知恵と美徳は荷車を支える一対の車輪の様なものである」- 日本の格言
"Wisdom and virtue are like the two wheels of a cart." - Japanese Proverb
福沢諭吉『文明論之概略 巻之三』に似たような言葉がある。
江戸幕府は街道での車輪の利用を厳しく制限した。このことは前作の徳川家康のシヴィロペディアにも書かれている。
そんな文明内のあまり有名とは言えない格言を引用したあたりにスタッフのマニアックさが見て取れる。
「耕作地が開かれるところには技が生まれる。土を耕す者こそが人類文明の創始者なのだ」- ダニエル・ウェブスター
"Where tillage begins, other arts follow. The farmers therefore are the founders of human civilization." - Daniel Webster
ダニエル・ウェブスター(1782-1852)はアメリカの政治家。国務長官を務めたこともある。これは1840年の『On the Agriculture of England』より。
辞書で有名なノア・ウェブスター(1758-1843)とは別人。近い親戚でもない。
文言の後者は牧畜民族の事を忘れている。よって正確に訳すならば「農耕民族こそ(人類における)文明の発見者なのだ。」と訳すべきか。
いずれにせよ、農耕民族が生まれたことでそれまで「民族」という単位でしかなかった集団に「土地」という概念が生まれたことは疑いない。
言うなれば、野営地しか持たず放浪と襲撃に生涯をかける蛮族と、フン族との違いがそこにあるのだ。
「粘土は陶器師にむかって『あなたは何を造るか』と言い、あるいは『あなたの造った物には手がない』と言うだろうか」- 聖書、イザヤ書 45:9
"Shall the clay say to him that fashioneth it, What makest thou?" - The Bible, Isaiah, 45:9
つまり、創造主にそのように悪しざまに問うてはいけない、父母や神にもまた同じくそう問うてはならないということ。
そこに建造可能な遺産粘土があるからといって、何を作るのかは遺産粘土の命じるままではなく、創造主が決めるのだ。
石材も大理石も偉人プレイもする気がないのに、序盤でマウスロスを建ててはいけない。
一方で重度の遺伝病患者が親を訴え、州最高裁が賠償の権利を部分的に認めたケースもある。(Curlender v. Bio-Science Laboratories 1980, CA)
前作の遺伝子工学でのボブ・エドワーズの格言は1999年の発言だから、"近い将来…"は実は19年前だったということになる。
「5メートルはあろうかという槍を手にヘクターが入ってきた。長い柄の先端に金のリングで固定された青銅の切っ先が彼の眼前できらりと光る」- ホメロス
"Here Hector entered, with a spear eleven cubits long in his hand; the bronze point gleamed in front of him, and was fastened to the shaft of the spear by a ring of gold." - Homer
青銅と書くのとブロンズと書くのとでは想像する色がまるで違う点からも、文学と縁の深い合金。
「満月が光を放つか否かを知るための装置を彼は作り出した」- サミュエル・バトラー
"He made an instrument to know If the moon shine at full or no." - Samuel Butler
サミュエル・バトラー(Samuel Butler)という同姓同名かつ同国(英国)の有名人は二人いる。ああややこしい。
これは詩人のほうのサミュエル・バトラー(1612年~1680年)の代表作である風刺詩『ヒューディブラス』のパート2より引用。
もう一人のサミュエル・バトラー(1835年~1902年)は小説家であり、ユートピア小説の『エレホン』が代表作。
「唯一の善は知識であり、唯一の悪は無知である」- ソクラテス
"There is only one good, knowledge, and one evil, ignorance." - Socrates
しかし「無知の知」、無知であることを自認しまた無知でないと強弁しないように勧めるのもまたソクラテスである。
そんなわけでソクラテスは無知を認めない多くの人々と敵対し、しかし無知な大衆に慫慂とすることなく賜死を受け入れた。
「機械科学とは最も崇高なものであり、他のいかなるものよりも有益である」- レオナルド・ダ・ヴィンチ
"Instrumental or mechanical science is the noblest and, above all others, the most useful." - Leonardo da Vinci
後の未来派である(嘘)。
ダ・ヴィンチは美術史で有名だが、具体的な形を取らない科学理論のアイデアは絵画作品よりもはるかに多く、果たした役目も大きい。
産業革命時代の全技術に言及していると言っていいほどである。
「建造物には3つの要素が求められる。
適した土地に建てられること、安全性にもとづいていること、首尾よく作業が進められること」- ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
"Three things are to be looked to in a building: that it stand on the right spot; that it be securely founded; that it be successfully executed." - Johann Wolfgang von Goethe
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749年~1832年)はドイツの文豪。『若きウェルテルの悩み』『ファウスト』が有名。これは小説『親和力』より。
居住性に注目していないことに注目されたい。この頃のドイツの建物はおしなべて居住性は軽視されている。
「数学は科学へと繋がる門と鍵である」- ロジャー・ベーコン
"Mathematics is the gate and key to the sciences." - Roger Bacon
ロジャー・ベーコン(1214年~1294年)はイギリスの哲学者。これは1267年の『Opus Majus』より。
彼はそれまで神学的な権威主義で持って教育されていた(地動説や反進化論などがいい例)中世的科学研究を改め、アラビア式の「実証と理論に基づく」科学研究を取り入れた、近代科学の祖である。驚くべきことに、彼はカトリックの司祭であったにも関わらずこのような柔軟な発想を持っていた。、
今では「神が世界を作った」と本気で教えられている人たちはアメリカの僻地ぐらいでしか見られないが、彼がいなければずっと多数派だったかもしれない。
「ドラマとは退屈な部分をカットした人生である」- アルフレッド・ヒッチコック
"What is drama but life with the dull bits cut out." - Alfred Hitchcock
一方、カットを多用するゴダールのドラマは合わない人の人生には退屈なことで有名。
そして退屈のない人生がどれほど疲れるものか、教えてくれるのもまたドラマである。
「悩みをもたらす富よりもパンと明るい気持ちのほうがいい」- アメンエムオペト
"Better is bread with a happy heart Than wealth with vexation." - Amenemope
一世を風靡した"踊るマハラジャ"の冒頭を思い出した方も多いかも知れない。
「鉄は熱くなるまで打つのを待つのではなく、打って熱くせよ」- ウィリアム・バトラー・イェイツ
"Do not wait to strike 'til the iron is hot; but make it hot by striking." - William Butler Yeats
ウィリアム・バトラー・イェイツ(1865年~1939年)はアイルランドの詩人・劇作家。1923年ノーベル文学賞を受賞。
イェーツの補正で知られるイングランドの統計家Frank Yatesとは国も綴りも違う。
常温の金属を強引に金型に打ち込む加工を冷間鍛造と言うが、変形熱で場合によっては200~300℃にもなる。
「馬と引き換えに私の王国をやろう!」- シェークスピア (史劇リチャード三世より)
"My kingdom for a horse!" - Shakespeare (Richard III)
物語の終わり、乗騎を失いいままたイングランド王権まで失おうとしているリチャード三世が詭弁を弄して逃走用の乗騎を求めている場面。
しかしこの妄言に誰も耳を貸さず、リチャード王はランカスター派のヘンリー伯爵に討たれ、ランカスター朝とヨーク朝の戦い、すなわち薔薇戦争にピリオドを打った。
アホース(笑)
「問屋と商人が訪れた。彼らの利益はあらかじめ決められている……」- スリ・グル・グランス・サヒブ
"The merchants and the traders have come; their profits are pre-ordained..." - Sri Guru Granth Sahib
スリ・グル・グランス・サヒブは人名ではなくシク(シーク)教の聖典。
言い換えれば「相場」という概念が定まったということ。これによりぼったくりが防がれ、健全な商業活動が始まったといえる。
もっとも、そのギルドも後期では次第に特権的意識を持ち始め、政争と暗闘と腐敗で後述のような官吏化が激しくなった。
「その非効率さのみが我々を官僚支配から救ってくれる」- ユージーン・マッカーシー
"The only thing that saves us from the bureaucracy is its inefficiency." - Eugene McCarthy
ユージーン・ジョセフ・マッカーシー(1916年~2005年)はアメリカの政治家。ジョンソン大統領のベトナム介入への批判や議会におけるベトナム反戦活動で知られる。これは1979年の『TIME』誌より。この後には「An efficient bureaucracy is the greatest threat to liberty.(効率的な官僚制度は自由への最大の脅威である。)」と続く。
官吏とは国民の代弁者である。ゆえに非効率化は必至である。さもなければ幸福度などという概念はないはずだからである。
「教育とは老年期を迎えるにあたっての最上の備えである」- アリストテレス
"Education is the best provision for old age." - Aristotle
アルツハイマー病と学歴には強い逆相関が知られている。
「出版物とは、人々を啓発し、理性的、良心的、かつ社会的に育てる上での最適な手段である」- トーマス・ジェファーソン
"The press is the best instrument for enlightening the mind of man, and improving him as a rational, moral and social being." - Thomas Jefferson
トーマス・ジェファーソン(1743年~1826年)はアメリカの政治家で第3代合衆国大統領。ラシュモア山に顔が刻まれている一人。彼がアメリカに成した業績は余りに多くここには書ききれないほど。これは彼がアダマンティス・コライス(ギリシアの古典学者。ギリシア独立の精神的基盤を作った)へ送った手紙より。
「測定できるものは測定し、できないものはできるようにせよ」- ガリレオ
"Measure what is measurable, and make measurable what is not so." - Galileo
「できるようにすること」ということは見落とされやすいが重要な事である。
物が落ちるのは「自然の摂理」ではなく「重力と斥力の差が重力加速度となって物体を押し下げている」と理解するための第一歩だからである。
一方で、方向性を誤ると周転円のような奇怪な測定を導入することになる。
「人間の救済のためには3つのことが必要である。何を信じるべきか、何を欲するべきか、そして何をすべきかを知ることだ。」- 聖トマス・アクィナス
"Three things are necessary for the salvation of man: to know what he ought to believe; to know what he ought to desire; and to know what he ought to do." - St. Thomas Aquinas
トマス・アクィナスは13世紀の聖人。それまで伝承などを含んでいたキリスト教教典を整理し、『神学大全』を著したことで有名である。
それまで社会の規範を形作るものだった宗教が、やがて現世利益による宗教権力を持ち始めていたことに対するテーゼなのかもしれない。
「この世で大切なことは、今、自分がどこにいるかではなく、どこに向かって進んでいるかということだと思う」- オリバー・ウェンデル・ホームズ
"I find the great thing in this world is not so much where we stand, as in what direction we are moving..." - Oliver Wendell Holmes
アメリカの作家・医学者のオリバー・ウェンデル・ホームズ・シニアの『朝食テーブルの独裁者』より。
羅針盤の最大の功績である。海上での位置そのものは読星術(天測航法)ですでに割り出せていたが、
ではそこからどちらに進めばよいのか?という点で羅針盤が大いに役に立った。
これにより水面上に何もない海の真ん中でも進むべき先が判明したため、遠洋航海ひいては大航海時代が可能になったのである。
ちなみに彼の同姓同名の息子(オリバー・ウェンデル・ホームズ・ジュニア)は偉大な法律家であり、
表現の自由の内容規制に関する違憲審査基準の一つである「明白かつ現在の危険」の基準を定式化した。
また、伊藤博文内閣で司法大臣を務めるなど活躍した金子堅太郎の師でもある。
「ジョン・ヘンリーは親方に向かって言った。
『人間には人間のやり方があるんだ。
蒸気ドリルに打ちのめされるくらいなら、ハンマーを握りしめたまま死んだ方がましだよ』」- 作者不詳『ジョン・ヘンリーのバラッド、鋼鉄の男』
"John Henry said to his Captain,
'A man ain't nothin' but a man,
And before I'll let your steam drill beat me down,
I'll die with the hammer in my hand.'" - Anonymous: The Ballad of John Henry, the Steel-Drivin' Man
鉄そのものの精錬はどの国でもやっており、本邦でもたたら吹きなどの製法で砂鉄から鉄を得ていた。
しかし炭素含有量を減らした高純度の鉄すなわち鉄鋼の大量生産法の発見は近代に入ってからである。
ちなみに、ジョン・ヘンリーは19世紀アメリカの(半伝説的な)労働者。
優秀な鉄道レール工だったが、雇用主による蒸気ドリルの導入に反対し、蒸気ドリルとの勝負に挑む。
彼は勝負には勝利するものの、心臓麻痺で死んでしまうのである。
「青銅や金そして鉄製の品物が壊れた時、金属細工師が炎の中でそれらを再び溶接し、そのつなぎは定着する」- スリ・グル ・グラント・サーヒブ
"When pieces of bronze or gold or iron break, the metal-smith welds them together again in the fire, and the bond is established." - Sri Guru Granth Sahib
「この石から剣を引き抜きし者は全イングランドの王となるであろう」- マロリー
"Whoso pulleth out this sword of this stone and anvil, is rightwise king born of all England." - Malory
言うまでもなくアーサー王伝説の一節である。
トマス・マロリーはそれまでブリトン人の民話だったアーサー王伝説を体系的にしたことで、のちの騎士道文学の頭書を飾った。
「質の悪い鋼鉄でつくられた質の良いナイフなど存在したためしがない」- ベンジャミン・フランクリン
"There never was a good knife made of bad steel." - Benjamin Franklin
「我が文明の水準を押し上げ、国家の生産力を向上させているのは、かの化学者の業績に他ならない」- カルビン・クーリッジ
"Wherever we look, the work of the chemist has raised the level of our civilization and has increased the productive capacity of the nation." - Calvin Coolidge
ジョン・カルビン・クーリッジ・ジュニアはアメリカ合衆国第30代大統領。
「アメリカ史上最も成功しなかった大統領」こと第29代大統領ウォレン・ハーディングのもとで副大統領を務めていたが、
ハーディングが任期中に死亡したため大統領になり、2期約6年を務めた。
彼の任期中にアメリカは著しい経済成長を遂げ「狂乱の20年代」と呼ばれることになるのだが、
彼が任期を全うして大統領を退いた約8ヶ月後に株価大暴落が起きて大恐慌時代に突入する。
公人としては素晴らしい演説家だったが、私人としては非常に寡黙であったという。
これは1924年4月にホワイトハウスで行われたアメリカ化学会へのスピーチより。
余談だが、彼の名ははかの『クーリッジ効果』の元ネタである(本人が提唱したわけではない)。
「喜びに満ちあふれる気高いオデュッセウスは、そよ風に帆を張り、かじも巧みに船を進ませた」- ホメロス
"Joyfully to the breeze royal Odysseus spread his sail, and with his rudder skillfully he steered." - Homer
「工学終わるところに建築学あり」- ヴァルター・グロピウス
"Architecture begins where engineering ends." - Walter Gropius
ヴァルター・グロピウス(1883年~1969年)はドイツの建築家で、巨匠とされる。
彼が創立した教育機関「バウハウス」が有名で、「ヴァイマルとデッサウのバウハウスとその関連遺産群」として1996年に世界遺産に登録された。
これは彼が建築科長として活躍したハーバード大でのスピーチより。
「事件を印刷し、声高にふれまわることこそが新聞の役目である」- シカゴ・タイムス
"It is a newspaper's duty to print the news and raise hell." - The Chicago Times
「ふたつの敵対する兵団がお互いを一瞬のうちに壊滅させる力を持った時にこそ、
すべての文明国家は戦いから身を引き、兵士を解放するべきである」- アルフレッド・ノーベル
"The day when two army corps can annihilate each other in one second, all civilized nations, it is to be hoped, will recoil from war and discharge their troops." - Alfred Nobel
彼はダイナマイトが軍事転用される可能性を了解していた。
しかし、その破壊力は兵士を解放するには威力不足だったようである。
「複利こそ宇宙最強のエネルギーである」- アインシュタイン
"Compound interest is the most powerful force in the universe." - Albert Einstein
複利とは、借金に対する金利の増加分が次回の借金・金利にも反映されることである。
例えば100万借入・複利月7%として電卓などで「1000000*1.07」を入力し、イコールボタンを押すとどんどんと金額が膨らんでいくのが分かるだろう。
具体的には24回(=2年)押した時点で単利257万に対し複利では507万になる。48回では単利514万に対し複利では2404万にもなる。
長期債権となりやすい国債などで、例えば10年複利などとなると恐るべき金額に膨れ上がる。
アインシュタインのものとされる発言の中には出典の怪しいものが数多く存在し、この複利に関する発言もその一つ。
有名な「日本が世界の盟主になる」という内容の『アインシュタインの予言』なるものがあるが、これは捏造であることがはっきりしている。
「波風は常に最も優れた航海士の味方である」- エドワード・ギボン
"The winds and the waves are always on the side of the ablest navigators." - Edward Gibbon
エドワード・ギボン(1737年~1794年)は英国の歴史家。優れた歴史家を10人挙げよと言われれば彼の名が必ずやでてくるであろう人物。これは彼の代表作でもある1776年の『ローマ帝国衰亡史』より。
「幸せとは、確かな銀行口座と有能なコック、そして丈夫な胃袋を持つことだ」- ジャン=ジャック・ルソー
"Happiness: a good bank account, a good cook and a good digestion." - Jean Jacques Rousseau
この定義によれば、銀行制度を整備し、自身も巨大な銀行口座を持ち、美食と暴食で有名であったビスマルクは幸せ者ということになる。
「観衆が一斉に立ち上がる音は、まるで遠くから聞こえる雷鳴のようであった」- ミルトン
"Their rising all at once was as the sound of thunder heard remote." - Milton
「人は悪と戦う際に、いかなる手段も許されると判断するやいなや、彼らにおける善は彼らが撲滅しようとする悪と見分けがつかなくなる」- クリストファー・ドーソン
"As soon as men decide that all means are permitted to fight an evil, then their good becomes indistinguishable from the evil that they set out to destroy." - Christopher Dawson
怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。(フリードリッヒ・ニーチェ『善悪の彼岸』)
「戦争が恐ろしいものであるのは幸いだ、そうでなければ私たちは戦争をますます好きになってしまうだろう」- ロバート・E・リー
"It is well that war is so terrible, or we should grow too fond of it." - Robert E. Lee
ロバート・E・リー(1807年~1870年)はアメリカ連合国(南部連合)の軍人。最終的には南部陸軍総司令官だった。南軍屈指の名将として名高い。
これは1862年12月13日のフレデリックスバーグの戦い(南軍が一方的に北軍を破った)にて彼の片腕的存在だったジェイムズ・ロングストリートに対して話したもの。
「機械設備に基づく工業化は、すでにこの世代の特徴として語られるようになっているが、これはテクノロジーによってもたらされた革命の一形態である」- エミリー・グリーン・ボルチ
"Industrialization based on machinery, already referred to as a characteristic of our age, is but one aspect of the revolution that is being wrought by technology." - Emily Greene Balch
「もし脳がそんなにも単純で、それを理解できたとしても我々は、そんなふうに理解できるほど単純ではない。」- ライアル・ワトソン
"If the brain were so simple we could understand it, we would be so simple we couldn't." - Lyall Watson
「科学における全ての偉大な進歩は、新しく勇敢な想像力によってもたらされてきた」- ジョン・デューイ
"Every great advance in science has issued from a new audacity of imagination." - John Dewey
ジョン・デューイ(1859年~1952年)はアメリカの哲学者・思想家。プラグマティズムといえばこの人である。これは1929年の『確実性の探求』より。
「過去を忘れる者は同じことを繰り返すよう運命づけられている。」- ジョージ・サンタヤーナ
"Those who cannot remember the past are condemned to repeat it." - George Santayana
ジョージ・サンタヤーナ(1863年~1952年)はアメリカの哲学者・詩人。これは『The Life of Reason』より。
マルクスの似た格言が半世紀ほど先行する上に、茶番がついてくる。
「自らの土壌を破壊する国家は、自滅する」- フランクリン・ルーズベルト
"The nation that destroys its soil destroys itself." - Franklin Delano Roosevelt
WWⅡ当時の第32代アメリカ大統領。その任期は1933年3月4日から1945年4月12日の4422日で最長。これは、土壌保全法に関して全ての州知事に宛てた手紙から。
ちなみに、第26代大統領のセオドア・ルーズベルトは従兄である。
「西洋諸国は蒸気を通じたやりとりによって世界がひとつの家族になるよう願っている。」- タウンゼント・ハリス
"The nations of the West hope that by means of steam communication all the world will become as one family." - Townsend Harris
世界史ではなく日本史で名前が出てくる、あのハリスである。日米修好通商条約の締結交渉のために、当時の江戸幕府老中であった堀田正睦と行った会談での発言。
流通と通信の加速は外交の疎通性を高め、大戦争を抑止するという考え方はテロが第一次世界大戦に連鎖するまではそれなりの説得力を持っていた。
「戦争は武器を使って行われるが、戦争に勝つのは人間だ。勝利を手にするのは指揮する者と、それに従う者たちの精神なのである。」- ジョージ・パットン
"Wars may be fought with weapons, but they are won by men. It is the spirit of the men who follow and of the man who leads that gains the victory." - George S. Patton
ジョージ・パットン(1885年11月11日~1945年12月21日)はアメリカ陸軍の軍人。ノルマンディー上陸作戦での第3軍の指揮が有名。これは『Cavalry Journal』1933年9月号より。
彼は大変に英雄願望の強い型破りな人物で、自分はハンニバル将軍の生まれ変わりだの前世でナポレオンとともに戦ったなどと口にした。問題行動も多く、有名な「兵士殴打事件」(PTSDを理解できずに肉体は無傷だった兵士を殴った)や「ナチスは(米国の)共和党と民主党みたいなものだ」などと発言したりしたものの、ノルマンディーやバルジでは大きな功績をあげた。
将軍としては非常に直感的な人物で、兵站の統計表その他を重要視せず、1944年から45年にかけて自分の司令部の補給部を訪れたのは2度だけだったという。
また、バルジではドイツ軍の攻勢を直感的に読んでいたという。
その最期も劇的で、左遷された先で幕僚たちと狩猟に出かけて交通事故を起こし、その12日後に亡くなるというものだった。
「真実なのか、それとも私は夢をみているのか、電気によってこの物質世界は巨大な神経となり、息を殺した時間の中で数千マイルを震わせる」- ナサニエル・ホーソーン
"Is it a fact - or have I dream it - that, by means of electricity, the world of matter has become a great nerve, vibrating thousands of miles in a breathless point of 00:33:34" - Nathaniel Hawthorne
「ベン、君に言いたいことは1つ、『プラスチックだ』」- バック・ヘンリー、カルダー・ウィリンガム (映画『卒業』)
"Ben, I want to say one word to you, just one word: plastics." - Buck Henry and Calder Willingham, The Graduate
1960年代の映画『卒業』で、ダスティン・ホフマン演じる主人公ベンジャミンが、卒業後の進路未定のまま参加した自身の大学の卒業パーティにて、来賓の老紳士から掛けられた言葉。プラスチック産業が将来有望であるということと、"plastic"の本来の意味(可塑性がある、柔軟性を持つ)を重ね、「あまりクヨクヨと思い悩むな」というアドバイスを含んだ洒落であろう。
見方によっては英語は形容詞がそのまま平然と名詞になれる程プラスチックなわけで、
学生を悩ませる英語の単複に関する習慣は、その弁別のための標識ともいえる。
「小さな仕事に分けてしまえば特に難しい仕事なんて何もない」- ヘンリー・フォード
"Nothing is particularly hard if you divide it into small jobs." - Henry Ford
そしてその大きな仕事を小さな仕事に分けたのが共通規格と機械化である。
これによりネジ1本まで職人が手作業で作っていた時代は終わりを告げた。
「可愛い女の子とキスしながら安全運転できるような男は、そのキスにふさわしいだけの注意を払っていない」- アルバート・アインシュタイン
"Any man who can drive safely while kissing a pretty girl is simply not giving the kiss the attention it deserves." - Albert Einstein
という名目で男性的な車の保険料は高級車より高くなる。
「そして私は千の家々の傍らで住む所も無くたたずみ、千の食卓の傍らで食べ物を探し求めた」- ウィリアム・ワーズワース
"And homeless near a thousand homes I stood, and near a thousand tables pined and wanted food." - William Wordsworth
ウィリアム・ワーズワース(1770年~1850年)は英国の詩人。ロマン派を代表する人物である。これは『Guilt and Sorrow』より。
春の七草や山菜は風情のあるものだが、春窮の記憶ともとれる。
「弾丸のように最も滑らかな男が最も遠くへ行くことができる」- ジョン・ポール
"Men, like bullets, go farthest when they are smoothest." - Jean Paul
火星の有人探査では の問題から小柄な女性が採用されるだろうと言われれている。
「ラジオが国中を1つにし、私たちは同じヒーローやコメディアン、そして歌手たちを分かちあった。彼らは偉大であった。」- ウディ・アレン
"The whole country was tied together by radio. We all experienced the same heroes and comedians and singers. They were giants." - Woody Allen
イギリスで戦後、殺人以外の罪で死刑になった人物は大逆罪の4人しかいないが、そのうち2人はナチの宣伝ラジオに関与した罪である。
(John Amery, William Joyce. 他の2人は反英義勇軍を結成したThomas Haller Cooper, Walter Purdy.)
「素晴らしく強力な蒸気と鉄道の融合は人類に大きな変革をもたらすであろう」- トーマス・ジェファーソン
"The introduction of so powerful an agent as steam to a carriage on wheels will make a great change in the situation of man." - Thomas Jefferson
蒸気機関の過渡期に、鉄道馬車が存在したことを踏まえた発言。
「家庭用電化製品の基本原理は、常により良くより安くなっていくことだ」- トリップ・ホーキンス
"There's a basic principle about consumer electronics: it gets more powerful all the time and it gets cheaper all the time." - Trip Hawkins
Civの為にハイエンドPCに新調した指導者は同意できないかもしれない。たとえ部品単位ではムーアの法則というより極端な形で証明されていたとしても。
「航空術は産業でも技術でもなかった。それは奇跡だった。」- イーゴリ・シコールスキイ
"Aeronautics was neither an industry nor a science. It was a miracle." - Igor Sikorsky
であれば、同類に空を飛ぶ術を与え、後進に滞空飛行術を思いつかせた始祖の鳥類はまさに神の御業による恩寵としか思えないだろう。
「12人の友達に、『すぐに逃げろ、全部ばれちまった』て電報を送ったんだ。みんなあっという間に町を飛び出したよ。」- マーク・トウェイン
"I once sent a dozen of my friends a telegram saying 'flee at once - all is discovered.' They all left town immediately." - Mark Twain
=「誰もが後ろめたい隠し事をもっている」 マークトウェインが言った証拠はないらしいが、いかにも言いそうなためか彼の言葉として引用される。
「今世紀という短い時間の中で、我々人間は自然を変化させるほどの大きな力を手に入れた」- レイチェル・カーソン
"Only within the moment of time represented by the present century has one species, man, acquired significant power to alter the nature of his world." - Rachel Carson
テクノロジー賛美ではなく、むしろ環境破壊への警句。
人がどれだけダイナミックに自然環境を変えることができるか、
身をもって体感してきた国がアメリカでもある。
地球上の全土壌の窒素固定能力を、ハーバー&ボッシュ法はたかだか十数年で上回った。
「コンピュータはまるで旧約聖書の神々のようだ。決まりごとが多いうえに情け容赦がない。」- ジョーゼフ・キャンベル
"Computers are like Old Testament gods: lots of rules and no mercy." - Joseph Campbell
ジョーゼフ・キャンベル(1904年~1987年)はアメリカの哲学者・神話学者。これは『神話の力』より。
平静と常識を保って旧約聖書を読めば、彼が言いたいことと神々に翻弄された旧人類の生活がいかに苦難に満ちているかが分かる。
「人々に健康を与えること以上に、人々をより神に近づけるためにできることはない」- キケロ
"In nothing do men more nearly approach the gods than in giving health to men." - Cicero
東洋風に言えば薬師仏。医療と宗教の無数の関連性を一括した格言。
その蜜月期にはホスピタル騎士団なる一見して矛盾する単語まで生み出したこの付き合いも、
ペニシリンの開発まで時代が下ると影が薄くなってくるが、近年でも縁浅からぬ例はある。
1997年、ある中国の民間薬に対して胡散臭い報告がなされた。
ある種の白血病*1の再発例に対して著明な効果ありとするものであった。
大学側は半信半疑で追試したが確かに効いたため、有効成分が調べられて世界に公表され、現在でも使われている。
民間薬の名は"癌霊一号"、有効成分は恐るべきことにヒ素化合物であった。*2
「ビジョンとは見えないものを見るための技術である」- ジョナサン・スウィフト
"Vision is the art of seeing things invisible." - Jonathan Swift
ジョナサン・スウィフト(1667年~1745年)はイングランド系アイルランド人の詩人・作家。あの『ガリバー旅行記』の作者。大変に風刺的で冷笑的かつ辛辣な作風であり、『ガリバー旅行記』も童話のように見られているが当時の政局等に対する風刺で満ちており、全貌を理解するのは難しい。
これは『Thoughts on Various Subjects from Miscellanies』より。
「ロケット実験者に相応しいルールが1つある。爆発の可能性を常に考慮しておくことだ。」- 1937年刊行 宇宙飛行学誌
"A good rule for rocket experimenters to follow is this: always assume that it will explode." - Astronautics Magazine, 1937
あのナチスドイツでさえ任務中の元帥までは仕留められなかった。
「解き放たれた原子の力は全てを変えてしまった。
しかし唯一変わらぬ私たちは、それゆえに未曾有の大惨事へと押し流されて行く。」- アルバート・アインシュタイン
"The unleashed power of the atom has changed everything save our modes of thinking, and we thus drift toward unparalleled catastrophes." - Albert Einstein
これは1946年5月26日のニューヨーク・タイムズ誌より。
「我は死なり、世界の破壊者なり」- J・ロバート・オッペンハイマー
"I am become Death, the destroyer of worlds." - J. Robert Oppenheimer
ヒンドゥー教の聖典「バガヴァッド・ギーター」からの引用。ただしこの発言は自身への戒めとして使っている。
この頃の核研究の経緯は、最もSFらしく、最もマッドサイエンティシズムにあふれている。
「悪の根源は、これまで以上に恐ろしい兵器を開発することではない。征服の精神なのだ」 - ルードヴィヒ・フォン・ミーゼス
"The root of the evil is not the construction of new, more dreadful weapons. It is the spirit of conquest." - Ludwig von Mises
「通信の速度には驚くべきものがあるが、その速さが偽りの情報を増加させるのもまた事実である」- エドワード・R・マロー
"The speed of communications is wondrous to behold. It is also true that speed can multiply the distribution of information that we know to be untrue." - Edward R. Murrow
「インターネットは人類が初めて作った人類には理解できないものであり、かつて存在したことのない無政府主義の壮大なる実験である。」- エリック・シュミット
"The Internet is the first thing that humanity has built that humanity dosen't understand, the largest experiment in anarchy that we have ever had." - Eric Schmidt
「新しい電子技術の相互依存は、世界を1つのグローバル・ヴィレッジへと創りかえる」- マーシャル・マクルーハン
"The new electronic interdependence recreates the world in the image of a global village." - Marshall McLuhan
マーシャル・マクルーハン(1911年~1980年)はカナダ出身の英文学者…なのだが、なぜかメディア論のほうが有名。これは1962年の彼の著書『グーテンベルクの銀河系』より。
「微なるかな微なるかな、無形に至る。神なるかな神なるかな、無声に至る。故に能く敵の司命を為す。」- 孫子
"Be extremely subtle, even to the point of formlessness. Be extremely mysterious, even to the point of soundlessness. Thereby you can be the director of the opponent's fate." - Sun Tzu
孫子・虚実篇の一節。
「攻撃の巧みな者に遭ってはいかに守るかを知らず、防衛の巧みなものに遭ってはいかに倒すかを知らず」という文の後に続く。
そのような人物はは形を持たずして"戦い"に挑み、その"戦い"にあっては音も立てずに行われる。
そうして、巧者は形なく音なくとも敵の指令・生命を握ることができる、ということ。
やはりというべきか、ここでも情報戦について言及している。
Civ5で例えるなら外交文化勝利を狙っているようなものか。
「ナノテクノロジーの衝撃はエレクトロニクス革命が私たちの生活にもたらしたものを上回ると予想される」- リチャード・シュワルツ
"The impact of nanotechnology is expected to exceed the impact that the electronics revolution has had on our lives." - Richard Schwartz
「夜は更け、日は近づいた。故に我々は闇のつとめを脱ぎ捨て、そして光の防具を身につけよう。」- 『新約聖書』「ローマ人への手紙」 13:12
"The night is far spent, the day is at hand: let us therefore cast off the works of darkness, and let us put on the armor of light." - The Holy Bible: Romans, 13:12
「第一条 ロボットは自ら、または、その危険を見過ごすことによって、人間を傷つけてはならない。
第二条 ロボットは人間に与えられた命令に従わなければならない。ただし、その命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に矛盾しない限り、自己を守らなければならない」- アイザック・アシモフ
"1. A robot may not injure a human being or, through inaction, allow a human being to come to harm.
2. A robot must obey any orders given to it by human beings, except when such orders would conflict with the First Law.
3. A robot must protect its own existence as long as such protection does not conflict with the First or Second Law." - Isaac Asimov
「われはロボット」以来、アシモフのSFに出てくる有名なドグマ。被造物が創造主を討つというフランケンシュタイン・コンプレックスの裏返しである。
勘違いされやすいことだが、アシモフ自身がこのドグマをすべての作品・ロボットに金科玉条に適用していたわけではない。
むしろこうして規律を厳格に定めることで、それに矛盾する行動を取らされた時に人類とロボットがどのように振る舞うのか、といった思考実験を多く演繹している。
「どういうわけか、今や何かが新しくなり、空がまるで異質な存在として目に映るようになっていた」- リンドン・ベインズ・ジョンソン
"Now, somehow, in some new way, the sky seemed almost alien." - Lyndon B. Johnson
「過去は終わったのだ」- ジョージ・W・ブッシュ
"I think we agree, the past is over." - George W. Bush
簡単に訳されているが実際はそうでもない。I think we agree,とは「(聴衆は)同意するだろう。」という意味。
某クエールほどではないにせよブッシュもあまり英語が上手くなかったので「諸君らも同意するだろう。過去は過ぎ去ったのだ。」とでも訳すべきか。
無論のこと、現在において過去は過ぎ去るどころかやり過ごしさえできていない。
passoverを祝う人たち関連で常に議論のある彼が言っている点もポイントが高い。
「原子力の解放は新たな問題など生み出していない。
今すでにある問題を解決する必要性をさらに切迫したものへと変えただけである。」- アルバート・アインシュタイン
"The release of atomic energy has not created a new problem. It has merely made more urgent the necessity of solving an existing one." - Albert Einstein
これは『The Atlantic』1945年11月号より。
まって!もう1ター(ry
「人みな我が勝つゆえんの形を知るも、我が勝を制するゆえんの形を知ることなし」 - 孫子
"All men can see these tactics whereby I conquer, but what none can see is the strategy out of which victory is evolved." - Sun Tzu
「すべての物体の粒子は互いに引き合い、その力の大きさは互いの距離の2乗に反比例する」- アイザック・ニュートン
"Every particle of matter is attracted by or gravitates to every other particle of matter with a force inversely proportional to the squares of their distances." - Isaac Newton
「連絡手段が手の込んだものになるにつれて、人と触れ合う機会は少なくなる」 - J・B・プリーストリー
"The more we elaborate our means of communication, the less we communicate." - J.B. Priestly
性病患者を除いては。
「科学力は我々の精神力を追い抜いてしまった。我々はミサイルを誘導し、人類を間違った方向へ導いたのだ」- マーティン・ルーサー・キング・ジュニア
"Our scientific power has outrun our spiritual power. We have guided missiles and misguided men." - Martin Luther King, Jr.
いつからか、人類は「生き残るため」という闘争の根本原理を忘れてしまっていた。
これは1963年の『汝の敵を愛せよ(Strength to Love)』より。
「何者も光の速度を超えることはできないが、特殊な法則に従って伝わる悪いニュースだけは例外となりえる」 - ダグラス・アダムス
"Nothing travels faster than the speed of light with the possible exception of bad news, which obeys its own special laws." - Douglas Adams
いわゆる虫の知らせというやつである。*3
「古の賢者が言うには、私がギリシャで最も賢き者であると。それは私がギリシャで最も孤独だからである。無知の知を知るからである。」- ソクラテス
"The ancient Oracle said that I was the wisest of all the Greeks.
It is because I alone, of all the Greeks, know that I know nothing." - Socrates
「正義とは、激流に沈められることも軍隊に破壊されることもない山の頂に建てられた難攻不落の要塞である」 - ヨゼフ・アディソン
"Justice is an unassailable fortress, built on the brow of a mountain which cannot be overthrown by the violence of torrents, nor demolished by the force of armies." - Joseph Addison
ゲーム的に再現するなら、ローマの城壁のある都市をモロッコで奪って、城壁建設から500年後にそこで完成させ、最後にスペインに奪われて教会を建てられれば完璧である。
「森が人間の心に訴えかけてくる理由はその美しさではなく、もっと漠然とした何かであり、
その空気の質であり、古い木々の息づかいであり、不思議なほど人間の心を癒してくれるからである」- ロバート・ルイス・スティーブンソン
"It is not so much for its beauty that the forest makes a claim upon men's hearts, as for that subtle something,
that quality of air, that emanation from old trees, that so wonderfully changes and renews a weary spirit." - Robert Louis Stevenson
「図書館とは、古の聖人たちの遺産や美徳に満ちた神殿のごときものである。
そしてそこには、曲学阿世とは無縁のものがすべて収められ、静かに佇んでいる。」- サー・フランシス・ベーコン
"Libraries are as the shrine where all the relics of the ancient saints, full of true virtue,
and all that without delusion or imposture are preserved and reposed." - Sir Francis Bacon
「その寺院は世のどんな建造物とも似つかない。
塔があり、装飾がなされ、天の才を持つ人間が思いつくかぎりの趣向が凝らされている。」- アントニオ・ダ・マグダレーナ
"The temple is like no other building in the world.
It has towers and decoration and all the refinements which the human genius can conceive of." - Antonio da Magdalena
「画家とは見たり眺めたりするだけの者ではない。つまるところ芸術家とは、己の個人的感覚を他人にも見える形に表す者のことを言うのだ。」- マルセル・パケット
"The painter is not simply someone who looks and who sees.
above all, the artist is someone who exposes a personal vision by rendering it visible" - Marcel Paquet
「我々は美を発見するためだけに生きている。その他すべてはそれを待つ形態のひとつにすぎない。」- ハリール・ジブラーン
"We live only to discover beauty. All else is a form of waiting." - Kahlil Gibran
「不信と用心が安全の両親である」- ベンジャミン・フランクリン
"Distrust and caution are the parents of security." - Benjamin Franklin
「法は丘の上の砦である。軍隊によっても、洪水によっても、奪われることはない。」- 預言者マホメット
"The Law is a fortress on a hill that armies cannot take or floods wash away." - The Prophet Muhammed
実際にはモスクワは軍隊によっては奪われており、"クレムリン"として紹介されやすい聖ワシリイ大聖堂の前の銅像はその際の2英雄*4の像である。
しかしロシアの大国化の始まりはその雪辱を晴らした大洪水時代であり、その2点を踏まえて中東から引用したものと思われる。
「この世界はすべて舞台」- グローブ座の入口に刻まれていた言葉
"Totus mundus agit histrionem" - Inscription above main entrance to the Globe Theatre
もとはローマの詩人ペトロニウスの言葉とされる。
シェークスピアの喜劇『お気に召すまま』では
"All the world's a stage," と英訳されており、
"And all the men and women merely players.(されば人間悉く役者に過ぎぬ。)
They have their exits and their entrances;(世間という舞台の袖を忙しく往来し)
And one man in his time plays many parts,(唯各々の役割を演じているだけに過ぎぬ。)"
と続く。
Civ4ではこの4行がテクノロジー「演劇」の格言であった。
「すべて重荷を負い、苦労している者はわたしのもとに来なさい」- 聖書:マタイによる福音書11:28
"Come to me, all who labor and are heavy burdened, and I will give you rest." - The Bible, Matthew 25:28
「私は神の特別な光のなかで生き、そして愛す」- ミケランジェロ・ブオナローティ
"I live and love in God's peculiar light." - Michelangelo Buonarroti
「夢を失ったものは敗者である」- オーストラリア先住民の言葉
"Those who lose dreaming are lost." - Australian Aboriginal saying
「時は万物を消し去る。時の前にあらゆるものは古くなり、あらゆるものは忘却の彼方に消える。」- アリストテレス
"Time crumbles things; everything grows old and is forgotten under the power of time." - Aristotle
「クロノスの息子はそう言うと、暗褐色の眉を見せてうなずき、
油で永遠に清められた偉大なる頭髪を、神聖なる頭部よりなびかせ、オリンポス全土を震撼させた」- イリアス
"He spoke, the son of Kronos, and nodded his head with the dark brows,
and the immortally anointed hair of the great god swept from his divine head, and all Olympos was shaken." - The Iliad
「(タージ・マハルは)川のほとりから立ち上がり、時の頬に浮揚する一粒の涙のごとくである」- ラビンドラナート・タゴール
"The Taj Mahal rises above the banks of the river like a solitary tear suspended on the cheek of time." - Rabindranath Tagore
「チチェン・イツァにてカトゥンが確立する。イツァの居はそこに定められるべし。
ケツァール鳥と、緑の鳥がやってくるだろう。アー・カンテナルがやってくるだろう。これは神の言葉である。イツァはやってくるだろう。」- チラム・バラムの書
"The katun is established at Chichen Itza. The settlement of the Itza shall take place there.
The quetzal shall come, the green bird shall come. Ah Kantenal shall come. It is the word of God. The Itza shall come." - The Books of Chilam Balam
「……どの場所よりも美しく、神性で、排他的。世界に贖罪と本当の祝福をもたらす聖なる友にふさわしい神殿だ」- バイエルン王ルートヴィヒ2世
"...the location is one of the most beautiful to be found, holy and unapproachable, a worthy temple for the divine friend who has brought salvation and true blessing to the world." - King Ludwig II of Bavaria
酔狂の権化として知られるルートヴィッヒ2世の一世一代の酔狂、それがノイシュヴァンシュタイン城(Neu(新)Shvan(白鳥)Stein(岩))である。
幼い頃から騎士道物語とワーグナーに憧れ、さながらドン・キホーテのごとくそれに傾倒したルートヴィッヒ2世は、まさに自身の夢を作り上げ、こう表現したのだ。
そのあまりにも放漫な夢への傾倒は、まさに彼を(財政危機により)褪めることのない夢の世界へ連れて行ってしまった。
「建築は、人類の偉大な思想を記録している。
あらゆる宗教的なシンボルだけでなく、人間のあらゆる思想が、その膨大な書物の頁には記されているのだ。」- ヴィクトル・ユーゴー
"Architecture has recorded the great ideas of the human race.
Not only every religious symbol, but every human thought has its page in that vast book." - Victor Hugo
「それは空に届かんばかりの高さでそびえ、他の建物から沸きあがってでもいるかのような高みから自分以外の街の部分を見下ろし、
街の一部であるからにはそこに光彩を添え、しかし自らの美しさに喜びを感じている。」- プロコピオス『建築論』
"For it soars to a height to match the sky,
and as if surging up from amongst the other buildings it stands on high and looks down upon the remainder of the city,
adorning it, because it is a part of it, but glorying in its own beauty." - Procopius, De Aedificis
テオドラの背景ではちゃんとミナレットが無い(=コンスタンティノポリス陥落前の)姿で描かれているのに、
完成画面では絵になるからか、ミナレットが記されている。
「驚くべき事は宇宙の広大さではなく、人間がその大きさを測ったことだ」- アナトール・フランス
"The wonder is, not that the field of stars is so vast, but that man has measured it." - Anatole France
「学術上重要でない」という理由で当初は光学カメラを削る案であった。
いまや美麗な写真の版権料だけでNASAの予算の少なくない部分を担っている。
「大地は最上の宝石として、誇らしげにパルテノンをその身にまとう。」- ラルフ・ワルド・エマーソン
"Earth proudly wears the Parthenon as the best gem upon her zone." - Ralph Waldo Emerson
1847年の詩集『Poems』中の『The Problem』より。
「非常に古い建物につき、大きな拍手を禁ずる」- ジョン・オズボーン
"Don't clap too hard - it's a very old building." - John Osborne
ジョン・オズボーン(John Osborne)という有名人は何人かいるが、これは英国の劇作家。1957年に書かれた『The Entertainer』より。
この作品は1960年にかの名優ローレンス・オリヴィエ主演で映画化された。日本では劇場未公開だがテレビ放映されたことがあるらしいのだが、その際の邦題は『寄席芸人』…どうしてそうなった。
「偉大なことを成し遂げるには、2つのものが必要だ。その2つとは、計画と、不足気味の時間である。」- レナード・バーンスタイン
"To achieve great things, two things are needed: a plan, and not quite enough time." - Leonard Bernstein
締切が傑作をつくりあげる。耳の痛いプレイヤーも多いだろう。
「死の苦しみよ、汝から我の肉体を逃れさせたまえ。我は神、テムなり。
天空遥かに君臨するものなり。我を守りし力は神々と永久にあるものなり。」- サー・アーネスト・ウォリス・バッジ訳『エジプト死者の書』
"O, let not the pains of death which come upon thee enter into my body.
I am the god Tem, and I am in the foremost part of the sky,
and the power which protecteth me is that which is with all the gods forever." - The Book of the Dead, translated by Sir Ernest Alfred Wallis Budge
「彼らは船に乗り海に出て、大海原で事業をなす者となった。彼らは深き海で主の御業を見た。驚くべき主の美業を。」- 旧約聖書詩編 107:23-24
"They that go down to the sea in ships, that do business in great waters;
these see the works of the Lord, and his wonders in the deep." - The Bible, Psalms 107:23-24
「蒼白い顔した死神は、乞食の門も王の宮殿も平等に敲く」- ホラティウス
"Pale Death beats equally at the poor man's gate and at the palaces of kings." - Horace
ベルリンの壁の目の前にあった。
「ブロードウェイはニューヨークにおける文化的生活の動脈、それも大動脈だ。」- ウォルター・ウィンチェル
"Broadway is a main artery of New York cultural life - the hardened artery." - Walter Winchell
これほど深刻な誤訳も珍しい。潰れた会社が"複合的な好奇心"などと言っていたころから全く進歩がない。
大動脈はAortaといい、Hardened arteryは動脈硬化。病的かつ狭いというわけである。
「この(自由の)喪失は、人の生活からきわめて貴重な価値あるものが失われつつあることを意味している。
残っているのは、杓子定規な雇用規定と暇つぶしのためのくだらない娯楽だけだ。」 - A・N・ホワイトヘッド
"This loss (of freedom) means the fading from human life of values infinitely precious to it.
There only remain ironbound conditions of employment and trivial amusements for leisure." - A.N. Whitehead
「……主曰く、私の与えた水を飲んだ者は、内なる力が湧き上がり、永遠の命を手に入れる。お前の住む聖なる山に私を導け。砂漠を越え、山を抜けた先の三日月の渓谷へ……」- インディー・ジョーンズ
"...who drinks the water I shall give him, says the Lord, will have a spring inside him welling up for eternal life. Let them bring me to your holy mountain in the place where you dwell. Across the desert and through the mountain to the Canyon of the Crescent Moon..." - Indiana Jones
「私は常に、戦争では計画など役に立たぬということを実感してきた。しかしながら、計画を立てるということは不可欠なのである。」- ドワイト D. アイゼンハワー
"In preparing for battle I have always found that plans are useless, but planning is indispensible." - Dwight D. Eisenhower
ドワイト・デヴィッド・アイゼンハワー(1890年10月14日~1969年3月28日)はアメリカの軍人・政治家。合衆国第34代大統領。軍人としてはトーチ作戦を指揮して北アフリカから枢軸軍を追い出し、イタリア戦線を指揮してイタリアを降伏させ、オーバロード作戦(ノルマンディー上陸)を計画・実行した。大統領としては日米安保条約締結や第二次中東戦争(スエズ危機)への対応、「平和のための原子力」を提唱したことで知られる。これはリチャード・ニクソンの1962年の著作『Six Crises』から。
余談だが、アイク(アイゼンハワーの愛称)はウェストポイントを卒業後5年で少佐になったが、少佐から中佐になるのに16年かかり、その後5年3ヶ月で元帥にまで昇進した。…えっ?
「あらゆるものに非の打ち所がないと悟ったとき、そなたは喉をそらし、天を見上げて呵々と笑うことであろう。」- ゴータマ・ブッダ
"When you realize how perfect everything is, you will tilt your head back and laugh at the sky." - Gautama Buddha
「偉大な者たちにとっては、大地そのものが墓となる。
彼らの偉業は単にその墓石に刻まれるだけに留まらず、人々の暮らしのそこここに、眼には見えぬ形で存在しているからである」- ペリクレス
"The whole earth is the tomb of heroic men and their story is not given only on stone over their clay but abides everywhere
without visible symbol woven into the stuff of other men's lives." - Pericles
トゥキディデスの『戦史』より。
祖霊信仰を例に取るまでもなく、宗教はその多くがこのように息づいている。あるいは我々も。
実際に大地を墓にすることで有名なのはサウジの王族で、祖先崇拝は多神教につながるとの考えのため、
その有り余る財力にも関わらず、無縁仏のような埋葬にする。
「ほとんどどんな空想小説も、あの花崗岩の砦ほどに冒険心をかきたてはしない。絶壁の頂上に戴かれた、インカの冠たるマチュピチュほどには。」- ハイラム・ビンガム
"Few romances can ever surpass that of the granite citadel on top of the beetling precipices of Machu Picchu, the crown of Inca Land." - Hiram Bingham
「真の芸術作品は、全て地球や太陽と同等の存在理由をもっている。」- ラルフ・ワルド・エマーソン
"Every genuine work of art has as much reason for being as the earth and the sun." - Ralph Waldo Emerson
1870年のエッセイ集『Society and Solitude』収録の『Art』より。
「いいか、あの男は狭い世界に、まるで巨神像のようにまたがっている。
われわれ卑小な人間は、あの男の大きな股の下をくぐって、不名誉な墓を探しまわっているのだ。」- ウィリアム・シェイクスピア:ジュリアス・シーザー
"Why man, he doth bestride the narrow world like a colossus;
and we petty men walk under his huge legs, and peep about to find ourselves dishonorable graves." - William Shakespeare: Julius Caesar
「用兵の法は、其の来たらざるを恃(たの)むこと無く……其の攻めざるを恃むこと無く、吾が攻むべからざる所あるを恃むなり」- 孫子
"The art of war teaches us to rely not on the likelihood of the enemy's... not attacking,
but rather on the fact that we have made our position unassailable." - Sun Tzu
『孫子「九変篇」』より
用兵において、相手に関しての希望的観測を交えてはならないということ。
「これならば来ないだろう」と思うのでもなく、「これならば攻めてこないだろう」と思うのでもなく、相手に「これでは攻められないだろう」と思わせるのが肝要だということ。
守りの女神と万里の長城に防壁や城でガチガチに固めた国に、どうして好き好んで攻められようか?
「兵士たちを自分の子と考えよ。そうすれば兵たちはお前に従い深い渓谷にも入るであろう。兵士たちを自分の愛する息子と考えよ。そうすれば死の際まで共にいることができるであろう」 - 孫子
"Regard your soldiers as your children, and they will follow you into the deepest valleys; look on them as your own beloved sons, and they will stand by you even unto death." - Sun Tzu
『孫子「地形篇」』より
卒を視ること嬰児のごとし、ゆえにこれと深谿に赴くべし。卒を視ること愛子のごとし、ゆえにこれとともに死すべし。
「物事は何でも、振り返ればより良く見える。
もう手の届くことのない過去の塔から、追懐の情が身を乗りだして手招きをするのだ。」- ジェームズ・ラッセル・ローウェル
"Things always seem fairer when we look back at them,
and it is out of that inaccessible tower of the past that Longing leans and beckons." - James Russell Lowell
ジェームズ・ラッセル・ローウェル(1819~1891年)はアメリカのロマン主義詩人。これは『Literary Essays, vol.I』より。
「全員のために1つの宇宙ステーションを作るのは、今も昔も狂気の沙汰だ。作るなら1ダースは作らねば。」- ラリー・ニーヴン
"Building one space station for everyone was and is insane; we should have built a dozen." - Larry Niven
ラリー・ニーヴン(1938~)はアメリカのSF作家。これは2000年のSpace.comのインタビューより。
「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり。二つ二つの場にて、早く死ぬ方に片付くばかりなり。」- 山本常朝
"Bushido is realized in the presence of death.
This means choosing death whenever there is a choice between life and death. There is no other reasoning." - Yamamoto Tsunetomo
「葉隠」の一節。よく勘違いされているが、これは「武士たるもの何事も常に身命を賭して死を覚悟した決断をすべきであり、そのために誤った決断をしてはならない」という意味である。
そして、その決断に際しての事例集が「葉隠」の本質なのである。
「永遠の壮大さを前にすれば、その変動の全てを以てしても、時間など取るに足らないものになる」- トマス・チャルマース
"With the magnificence of eternity before us, let time, with all its fluctuations, dwindle into its own littleness." - Thomas Chalmers
トマス・チャルマース(Thomas Chalmers,1780~1847)はスコットランドの数学者およびスコットランド自由教会(Free church)の指導者。
自由教会というのは国教会(国家が主体となって運営を行っているキリスト教の教会の組織形態)と対になる存在で、教会の自立を確保した教会。国教会が強制的に徴収された十分の一税で運営されるのに対し、自由教会では信徒が自発的に献げる自由献金に支えられている。日本のプロテスタントの祖でもある。
「はかなき者が主のお言葉を聞いたなら、晴れの日に麗しき庭園にいるかのごときであろう」- フランクフォート・ムーア
"I think that if ever a mortal heard the word of God it would be in a garden at the cool of the day." - F. Frankfort Moore
「我々のほとんどは選ぶことができる。この世を宮殿にするか、牢獄にするかを。」- ジョン・ラボック
"Most of us can, as we choose, make of this world either a palace or a prison." - John Lubbock
某会社は宮殿としての紫禁城と、牢獄としての満州国に詳しく、
某皇帝は牢獄としての紫禁城と、宮殿としての満州国に詳しい。
後者の国の牢獄を嫌う前者は、検閲を嫌っているのに、後者の本を検閲し、
前者の国の宮殿を好む後者は、自由を好んでいるのに、前者の国で監禁された。
「あなたの国の疲れた者、貧しい者を私に与えよ。震え、寄り添いあい、自由に呼吸をすることを切望する者たちを。
あなたの岸に溢れた、惨めに見捨てられた者たちを。私のところに送りなさい、家なき者、世に翻弄された者を。
私は黄金の扉の傍らに灯をかかげよう!」- エマ・ラザラス
"Give me your tired, your poor, Your huddled masses yearning to breathe free, The wretched refuse of your teeming shore.
Send these, the homeless, tempest-tossed to me, I lift my lamp beside the golden door!" - Emma Lazarus
「建築物は、遠い未来のために建てなくてはならない。」- ジョン・ラスキン
"When we build, let us think that we build forever." - John Ruskin
ジョン・ラスキン(1819~1900)は英国の評論家。これは1849年の建築思想書『建築の七灯』より。なお、文末の”forever”は誤植で”for ever”が本来である。
「歴史上で、今ほど人類が運命をともにしていたことはないでしょう。
互いの運命を突きあわせさえすれば、我々はそれをコントロールできるのです。そのために、国際連合はあるのです。」- コフィー・アナン
"More than ever before in human history, we share a common destiny.
We can master it only if we face it together. And that is why we have the United Nations." - Kofi Annan
「複雑なことを行っている数百万の人々の詳細な作業には、計算で解決できる事柄がいつも山ほどあるのだ」- ヴァニーヴァー・ブッシュ
「自然界で息づく生命の奇跡の前では、我々が科学によって達成したことなど取るに足らないものとなる」- チャールズ・リンドバーグ
「自然とは、これに従わなければ征服できないものである」- フランシス・ベーコン
「欲が産業の推進力となる」- デビッド・ヒューム
「競争は罪である」- ジョン・D・ロックフェラー
「飛行機の開発には何も必要ない。飛行機を作るには何かが必要だ。そしてそれを飛ばすにはすべてが必要だ」- フェルディナン・フェルベール
「陸上装甲船の船首が塹壕から現れるなり、防衛へ当たっていた者たちが右へ左へと吹き飛ばされた」- H・G・ウェルズ
「真の高潔さとは徳の高さにある」- ミゲル・デ・セルバンデス
「第一条 ロボットは自ら、または、その危険を見過ごすことによって、人間を傷つけてはならない。
第二条 ロボットは人間に与えられた命令に従わなければならない。ただし、その命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に矛盾しない限り、自己を守らなければならない」- アイザック・アシモフ
「高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない」- アーサー・C・クラーク
「頭を働かせずに行える重要な作業が増えることで文明は発展する」- アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド
「目に見える謎の中で最も明らかなものは火である」- ジェームズ・ヘンリー・リー・ハント
「洞窟の奥底にあるたった一つの原理が、軍隊よりも強い力を持つのである」- ホセ・マルティ
「私が空を飛ぶのは、下らない事柄による支配から精神を開放するためだ」- アントワーヌ・ド・サン・テグジュペリ
小中学校の図書館で必ずといっていいほどお目にかかる『星の王子様』の著者。メルヘンチックな話だけでなく、彼自身のパイロットとしての経験に基づく優れたエッセイも残している。第2次大戦中、偵察機で飛び立ったまま行方不明に。
「真実なのか、それとも私は夢をみているのか、電気によってこの物質世界は巨大な神経となり、息を殺した時間の中で数千マイルを震わせる」- ナサニエル・ホーソーン
「航空術は産業でも技術でもなかった。それは奇跡だった。」- イーゴリ・シコールスキイ
「貯めることをやめ、賢い分配という、より重大で困難な仕事に取り掛かることにした」- アンドリュー・カーネギー
「防衛は富よりも優先される」- アダム・スミス
「ラジオが国中を1つにし、私たちは同じヒーローやコメディアン、そして歌手たちを分かちあった。彼らは偉大であった。」- ウディ・アレン
「言葉は穏やかに、手には大きな棍棒を。それで成功する」- セオドア・ルーズベルト
「人間は不思議な物に興味を抱く。それこそが科学の種なのだ」- ラルフ・ワルド・エマーソン
「立つ場所と長い棒を用意せよ。そうすれば地球を移動してみせよう」- アルキメデス
「理念のある政治は力のある政治に勝る」- トーマス・ジェファーソン
「1マイル以内からヤンキーの3インチライフルを撃たれたら、距離に関係なくお陀仏だ。砲手が慌てないかぎり、小麦粉の入った袋にだって大抵は当てられるんだから。」- 連合軍の砲手、アトランタの戦いにて
「ジェブ・スチュアートこそがわが理想の騎兵隊指揮官。迅速で、用心深く、恐れを知らない。」- トマス・J・ジャクソン
「なぜ“シビルウォー(内戦)”と言うのだろう? 戦いとは極めて“アンシビル(野蛮)”なものなのに?」- エリザベス・フィッチ
「北部は蒸気機関や汽車、列車を作れる。諸君は1ヤードの布やひと揃いの靴を作ることすらままならない。諸君は、この世で最も強力で、工業化された意思堅固な人々と、自分の家の戸口で戦おうと突き進んでいるのだ。」- ウィリアム・テクムセ・シャーマン
「ボビー・リーが我々に何をしようとしているか考えるのをやめ、我々が彼に何をしようとしているかを考えたまえ。」- 『ユリシーズ』 S・グラント
「今年は多くの変化があった。最初は不可能だと思われた多くの変化が。」- クリスチャン・フリートウッド
「戦争は地獄だ。」- ウィリアム・テクムセ・シャーマン
「砲塔や船のその他の場所に激しい攻撃が加えられたが、砲弾が貫通することはなかった。塔は無傷で、回転し続けていた。
男たちの顔に浮かんでいた自身はたちまち消え去り、我々はメリマックが前日に成し遂げた仕事を繰り返すことはないだろうと思った。」- サミュエル・ダナ・グリーン
「この空中からの初の電報を打てることを私は喜ばしく思う。」- タデウス・S・C・ロー
「これは私が待ち望んでいた戦いです。私は健康で頑丈ですし、歳もとっていません。私の若さなら前線に出ることも出来ます。兵士になれないなら、せめて私は兵士を助けましょう。」- クララ・バートン
クララ・ハーロウ・バートン(1821年12月25日~1912年4月12日)は南北戦争時に戦場に医薬品を運ぶという前例のないことを政府に求め、一年近くたった後認められ南北戦争の激戦地にてこれを実行した。
終戦後は普仏戦争の救援活動に参加して赤十字(1864年創設)の存在を知り、米国赤十字を設立し、さらにジュネーブ条約に加盟して国際赤十字に参加することに貢献した。米国版ナイチンゲールとでもいうべき存在。
なお、南北戦争前は教師を務めたのち米国特許局の事務員となり、男性事務員と同じ給料を得ていた。また南北戦争終結後に女性で初めて米国政府の局長(行方不明兵士局)となるなどした実力者だった。
「わが軍でも最良の将校たちは、スペンサー式カービン銃で武装した1名は他の銃を持った3名に相当すると考えている。」- ジェームズ・H・ウィルソン将校
「コールドハーバーにおける最後の突撃を私はずっと悔やみつづけている。」- ユリシーズ・S・グラント