2013/03/15に拡張版第2弾「Sid Meier's Civilization V: Brave New World」のリリースが発表
2013年7月9日(アメリカ国内、それ以外の地域は7月12日)に発売予定
価格は$39.99*1、2013年6月6日よりSteamにて予約販売が開始された
7月11日までに予約すると10%OFFで購入出来る。今のところ予約購入による特典は特に発表されていない
情報元
観光は文明をめぐる文化的圧力として存在する。観光客は遺産、並びに傑作と歴史的遺品を展示する建築物に集まってくる。国境開放(+25%)、国際交易路(+25%)、宗教の違いなどで観光客は増加する。観光は「異国的」「ありふれた」「人気の」「有力的な」と格がある。自国の観光が増大し他国に影響を及ぼすまでになると、「文化勝利」につながっていく。異なる思想からの観光客は不幸を発生させる。
大芸術家は3つに分かれる。大芸術家、大音楽家、大著述家である。傑作を創ることができ、それらは博物館、オペラハウス、図書館のような建築物に展示され、文化と観光の増進につながる。
絵と考古学的遺物は博物館、宮殿、ルーヴルに、音楽はオペラハウスに、文学作品は円形競技場、図書館、アレキサンドリア図書館に配置される。また、同じ建築物に収蔵されている作品の組み合わせによってボーナスを得ることができる。
作品は自由に移動でき、他文明と取引することもできる。
作品は実在するものがそのまま登場し、作品とそれを制作する偉人は完全な対応関係にある。
作品は他文明と交換することができる。各文明は「交換にだしてもよい作品」を各種類につき1つずつ指定することができる。プレイヤーは、その中から希望の作品を選んで、自分の持つ同種*2の作品と交換することができる。
傑作は考古学からも発生する。考古学を研究すると考古学者を生産でき、旧跡(ゲーム初期の戦場、古代遺跡があった場所、焼き払った蛮族のキャンプがあった場所)を調査し、遺品を発掘し、博物館に展示できる。
考古学調査は自文明領内だけではなく、都市国家や国境開放をした文明の領内ででも行える。
考古学者は旧跡を考古発掘現場にすることができる。発掘が終了すると、発掘成果を考古学的遺物として収蔵するか、発掘現場をランドマークに変化させるかを選ぶことができる。考古学的遺物は偉人による作品と異なり、実在の物をモデルにしてはない。
社会制度は伝統、開放、名誉、敬虔、文化後援、合理主義、商業、探検、美学の9つに分かれる。最後の1つは、3つの思想の中から一つを選ぶ。現代に突入するか、工場を3つ建設したらどれか一つを選ばなければならない。
早期に採用した文明には無償の教義が与えられる模様。
(以下、上記ロングセッションからの推測)
同種の思想のグループはそのまま外交関係に直結する。ある一つの思想を持つ文明が繁栄する(文化的圧力?)と、他の思想の文明はそれを羨望し、思想(あるいは文化の)の転向が発生する。また、そのような文化的羨望が文化勝利につながる(?)。
思想には3段階の教義があり、プレイヤーはそれらの教義の中から好きなものを取捨選択し、独自の思想を築いていく。
秩序
自由
独裁政治
左:時代が進行し、思想を選択できるようになった状態。
右:モロッコ文明が「自由」を選択し、ある程度成長した状態。
国連創設に先駆けて、「世界議会」を開催することになる。すべての文明と接触した一番最初の文明が活版印刷を発明すると「世界議会」の議長国になる。世界議会では「議決」をすることができる。基本的には30ターンごとに開催され、2つある議題のうち1つは議長国が決められる。
投票できる票数は時代*3によって変化し、議長国には追加の票が与えられる。また、都市国家との同盟によっても投票数を増やすことができる。(ソース)
以下、動画より
コンテスト(動画では国際競技会、他のコンテストも同じかは不明)はあらかじめ目標コストが設定され、全文明の供出した生産力が規定の値に達した時点で完了する。1等は最も多くの生産力を供出した1文明に与えられる。2等と3等はそれぞれ規定値以上の生産力を供出した文明全てに与えられる。動画内では6文明で2等の規定値はコンテスト全体の目標コストの1/6、3等は1/12。
河川沿いと沿岸部のゴールド生産は取り除かれ、代わりに交易ユニット「キャラバン」「輸送船」によって、2都市間の交易路を拓ける。最初に持てる交易路は2つだが、最終的にはゲームの進行によるが7、8の交易路を持つことができる。都市に配置した交易ユニットを選ぶと、交易路を拓ける。自国の都市の間に交易路を設定した場合、食料(穀物庫が必要)または生産力(工房が必要)を得ることができる。船舶による交易路は2倍の恩恵をもたらす。交易路はさらに文化、宗教の面でも影響をもたらす。これらの影響は相互に働く。より高い技術を持つ文明との交易は技術発展に寄与する。また、外交面でも肯定的に働く。
9文明追加予定。
文明 | 指導者 | 指導者特性 | UU・UBなど | |
---|---|---|---|---|
名称 | 代替元 | |||
アッシリア (Assyria) | アッシュールバニパル | ニネヴェの財宝 敵の都市を占領した際敵のテクノロジーを手に入れる | 攻城塔(Siege Tower:UU) | カタパルト |
王立図書館(Royal Library:UB) | 図書館 | |||
ブラジル (Brazil) | ペドロ2世 | カーニバル 観光による収入2倍、黄金期の間芸術系偉人の偉人ポイント+50% | プラシーニャス(Pracinhas:UU) WW2で欧州に送り込まれたブラジル人部隊 | 歩兵 |
ブラジルボク伐採所(Brazilwood Camp:UI) | ? | |||
ポーランド (Poland) | カジミェシュ3世 | 連帯 次の時代に進むときに無償の社会制度を1つ得られる。 | フサリア(Winged Hussar:UU) | 槍騎兵 |
公爵厩舎(Ducal Stable) | 厩舎 | |||
ポルトガル (Portugal) | マリア1世 | 閉ざされた海 資源の違いによって得られる国際交易路からの ゴールドが2倍になる。 | ナウ(Nau:UU) | キャラベル |
フェイトリア(Feitoria:UI) | - | |||
ズールー (Zulu) | シャカ | イクルワ*4 白兵ユニットのコスト半額、全ユニットの戦闘による経験値25%増 | インピ(Impi:UU) | 長槍兵 |
イカンダ(Ikanda:UB) | 兵舎 | |||
モロッコ (Morocco) | アフマド・アル=マンスール | アフリカへの玄関口 他文明や都市国家との国際交易路から+3 、+1 。モロッコへの交易路1つにつき、交易路所有者に+2 。 | ベルベル騎兵(Berber Cavarly:UU) | 騎兵隊 |
カスバ(Kasbah:UI) | ||||
インドネシア (Indonesia) | ガジャ・マダ | 香料諸島の民 インドネシアの初期大陸外に建設する3つ目までの都市は、それぞれ固有の高級資源(ナツメグ、クローブ、胡椒)が2つもたらす(さらに、それらの3都市は決して破壊されない)。 | クリス剣士(Kris Swordsman:UU) | 剣士 |
チャンディ(Candi:UB) | 庭園 | |||
ヴェネツィア (Venice) | エンリコ・ダンドロ | ラ・セラニッシマ 開拓者を生産できず、また都市を併合することもできない。通常の2倍の交易路を利用できる。光学を開発すると、ヴェニスの商人が出現する。傀儡都市での購入が可能。社会制度「解放*5」で開拓者のかわりにヴェニスの商人を得る。 | ヴェニスの商人(Merchant of Venice:UU) | 大商人 |
大ガレアス船(Great Galleass:UU) | ガレアス船 | |||
ショショーニー (Shoshone) | ポカテッロ | 大いなる拡張 建設した都市は追加の領土を得る。自文明の圏内でユニットに戦闘ボーナス。初期ユニットとして戦士でなくパスファインダーが与えられる。 | パスファインダー(Pathfinder:UU) | 斥候 |
コマンチェ騎兵(Comanche Riders:UU) | 騎兵隊 | |||
フランス (変更) | ナポレオン (指導者変更なし) | 光の都市 首都にある傑作への観光客が2倍 | 銃士隊(UU変更なし) | - |
シャトー(Chateau:UI) | - | |||
アラビア (変更) | ハールーン・アッラシード (指導者変更なし) | 砂漠の舟 交易路の距離が50%延長される。 交易路を通じて与える改宗圧力が増大する。 | ラクダ騎兵(UU変更なし) | - |
バザー(UB変更なし) | - | |||
イロコイ (変更) | ハイアワサ (指導者変更なし) | 偉大な出征路 友好的な国家内なら道路があるかのように、森林とジャングルの中を移動することができる。車輪を獲得することで、上記のタイルを 交易路として使用できるようになる。キャラバンは森林とジャングルを道路のように移動できる。(訳注:おそらく友好的な国家の外でも。でなければわざわざ書き足す意味がない。) | モホーク族の戦士(UU変更なし) | - |
ロングハウス(UB変更なし) | - |
ユニット名 | ユニット分類 | 解禁技術 | 備考 |
---|---|---|---|
フサリア | 騎乗ユニット | 冶金 | 5/ 28/ 185 ポーランドUU、槍騎兵の代替。陽動I・隊列I・重装突撃(Heavy Charge)の昇進を持つ。特殊能力:戦闘で敵に与えたダメージが受けたダメージを上回った場合、敵ユニットを1ヘクス後退させる。 |
攻城塔 | 攻城ユニット | 数学 | アッシリアUU、カタパルトの代替。特殊能力:攻撃指定した都市周辺の全ユニットにダメージボーナスを与える |
手斧兵 | 白兵ユニット | - | 2/ 9/ 9/射程1 蛮族のUU。戦車弓兵の代替。 |
ベルベル騎兵 | 騎乗ユニット | 軍事学 | 4/ 34/ 150/ が必要 モロッコUU、騎兵隊の代替。特殊能力:砂漠での戦闘や領地内での戦闘に特化した騎乗ユニット。砂漠や領地内なら、戦闘ボーナスを得られる。 |
ナウ | 海軍白兵ユニット | 天文学 | 5/ 20 ポルトガルUU、キャラベルの代替。特殊能力:1回だけ都市国家と交易を行うことができ、それによって金銭と経験値を得る。 |
インピ | 白兵ユニット | 官吏 | ズールーUU、特殊能力:遠隔および近接攻撃が可能、二回攻撃 |
クリス剣士 | 白兵ユニット | 鉄器 | 2/ 14 インドネシアUU、剣士の代替。最初の戦闘終了後にランダムな昇進を得る。 昇進の例 野心:攻撃時に+50% 、防御時に-20% 。 補充兵:蛮族でないユニットを倒したとき、体力が全回復する。 ヒロイズム:(効果不明) |
プラシーニャス | 火器ユニット | ? | ブラジルUU、特殊能力:戦闘に勝利すると黄金期に近づく |
ヴェニスの商人 | 市民ユニット | - | 1/ 2 ヴェネツィアUU、大商人の代替。通常の通称任務の他、都市国家を買い上げてヴェネツィアの傀儡都市とすることができる。「通称任務ボーナス」の昇進を持つ。 |
大ガレアス船 | 海軍遠隔ユニット | 羅針盤 | 73/ 3/ 18/ 20/射程2 ヴェネツィアUU、ガレアス船の代替。 |
パスファインダー | 偵察ユニット | - | 30/ 30/ 8/ 2 ショショーニーUU、斥候の代替。"Native Tongue"の昇進を持つ。古代遺跡からどのボーナスを得るか選択することができる。同じボーナスは1回しか選択できない。科学理論によって陳腐化。 |
コマンチェ騎兵 | 騎乗ユニット | 軍事学? | 134/ 300/ 34/ 4/ が必要 ショショーニーUU、騎兵隊の代替。「奇襲攻撃I」らしき昇進を持つ。 |
バズーカ兵 | ? | 核分裂 | 2/ 85/ 85 遠隔攻撃ユニットの最終段階。 |
XCOM部隊 | ? | ナノテクノロジー | 2/ 110 40ヘックス以内に空挺降下 |
キャラバン | 交易ユニット | 畜産 | 1/範囲10 交易路を拓く |
輸送船 | 交易ユニット | 帆走 | 1/範囲45 交易路を拓く |
考古学者 | 市民ユニット | 考古学 | 4 考古学発掘所を作る、生産には大学が必要。 |
大芸術家 | 市民ユニット | 2 傑作を創る、黄金期到来 | |
大著述家 | 市民ユニット | 2 傑作を創る、政治論文を作成 | |
大音楽家 | 市民ユニット | 2 傑作を創る、コンサートツアー |
8つの世界遺産が追加予定。
世界遺産
名称 | SS | 効果 | 備考 |
---|---|---|---|
パルテノン神殿 (Acropolis) | 解禁:演劇と詩/ 167(速度不明) +4 。傑作絵画スロットを1つ持ち、そのスロットにはあらかじめ傑作絵画(「フェイディアスとパルテノン神殿のフリーズ」で固定か?)が収蔵されている。 | 古代ギリシアのアテナイに建てられた神殿。当初は女神アテネを祀っていたが、途中からキリスト教徒によってマリアが祀られたり、時の政権によって倉庫扱いされたりした。 オスマン帝国によって爆薬置き場にされた時は、引火事故で一部が吹き飛んだ上に、生き残った彫刻たちも大英帝国博物館へ売り払われるなど、不憫な運命にある。 | |
ボロブドゥール (Borobudur) | 解禁:神学/ 201(クイック?*6) +5 。聖都にのみ建設可能。3人の無償の宣教師を得る。 | インドネシアのジャワ島にある世界最大級の石造りの仏教寺院。8~9世紀に築かれた。 | |
ブロードウェイ (Broadway Theatre) | 解禁:無線通信 3つの傑作音楽スロットをもつ。無償の大音楽家。 | ニューヨーク市マンハッタンにある劇場街。現代の遺産としてCiv4にも登場した。 | |
グローブ座 (Globe Theatre) | 解禁:活版印刷 建設した都市の付近に、無償の大著述家が1人出現する。2つの傑作文学スロットをもつ。 | ロンドンのテムズ川沿いに在った劇場。シェイクスピアの演劇が多く上演されたことで有名。 1642年の内戦(ピューリタン革命)のときに取り壊されてしまったが、約350年後の1997年に再建された。 | |
母なる祖国像 (The Motherland Calls) | 技術ツリーにもなく、「秩序」の固有遺産もクレムリン宮殿と判明しているので、ボツになった可能性が高い。 | ロシア連邦のヴォルゴグラード(旧スターリングラード)に建てられた巨大女性像。 人類史上最大の市街戦となったスターリングラード攻防戦を記念して建てられた。 | |
ウフィツィ美術館 (The Uffizi Gallery) | 解禁:建築 社会制度「美学」を採用している必要がある。3つの傑作絵画スロットを持つ。 | イタリアのフィレンツェにある美術館。レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロの作品などメディチ家によって集められたイタリアのルネサンス期の作品を多く収蔵している。 | |
赤い城(ラール・キラー) (Red Fort (Lal Qila)) | - | 解禁:冶金 | インド・デリーにあるムガル帝国時代の城塞。 |
プローラ (Prora) | - | 解禁:飛行機(独裁政治の思想が必要。また臨海都市のみ建設可能。) 無償の社会制度を一つ供給。 幸福度+2、取得している社会制度2つにつき 幸福度+1。 | ナチス・ドイツが労働者の保養を目的として計画した巨大建築物。バルト海に面した海水浴場との複合施設で、幅にして500mの居住棟が8棟連なり、2万人を収容できるその全長は4kmを超える。シアターなど娯楽施設も備えている。WW2によって計画は頓挫するが、完成部分は疎開地や軍施設として使用された。戦後は「世界最大の廃墟」とも呼ばれたが現在では再開発が始まり観光地化している。 |
国際宇宙ステーション (International Space Station) | - | 国際プロジェクトで1位だった文明に与えられる。 | 世界遺産枠ではない可能性がある。 |
国家遺産
名称 | 効果など |
---|---|
国立ビジターセンター (National Visitor's Center) | 全ての都市にホテルが必要。建設コストは文明の持つ都市数に従って増加する。世界遺産・自然遺産・地形改善(ランドマーク・モアイ・シャトー)から得られる 文化の100%が都市の観光に追加される。傑作から得られる観光+100%。 |
東インド会社 (East India Company) | 4。全ての都市に市場が必要。建設コストは文明の持つ都市数に従って増加する。東インド会社都市を目的地とする他文明の交易路から追加の4 を得る。相手文明は追加の2 を得る。 解禁技術:ギルド |
画家のギルド? (Artists' guild) | 国家遺産かどうかは未確認。大芸術家ポイント+2。専門家スロットが2つ追加され、一つごとに3 、大芸術家ポイント+3。解禁技術:ギルド |
音楽家のギルド (Musicians' Guild) | 大音楽家ポイント+2。専門家スロットが2つ追加され、一つごとに3 、大音楽家ポイント+3。解禁技術:音響学 |
著述家のギルド (Writers' Guild) | 大著述家ポイント+2。専門家スロットが2つ追加され、一つごとに3 、大著述家ポイント+3。解禁技術:演劇と詩 |
自然遺産
名称 | 効果など |
---|---|
ソロモン王の洞窟 (King Solomon's Mines) | +6 |
ヴィクトリア湖 (Lake Victoria) | +6 |
キリマンジャロ (Kilimanjaro) | +3、 +2、隣接しているユニットは丘陵経由なら倍速で移動が可能になり、ゲーム終了まで丘陵での戦闘ボーナスを受け取る事が出来る。(原文の解釈次第で「『丘陵移動倍速、丘陵戦闘ボーナス』の能力を得る、ともとれる。隣接している間だけ丘陵移動倍速というのも微妙な効果なのでこちらが正しいかもしれない。) |
既存の遺産の変更点
名称 | 変更点 |
---|---|
宮殿 | 1つの傑作絵画スロットを追加。 |
ルーブル美術館 | 4つの傑作絵画スロットを追加。異なる国家・時代の傑作絵画2つと考古学的遺物2つを揃えることでテーマボーナスを得る。 |
アレクサンドリア図書館 | 2つの傑作文学スロットを追加。異なる国家・時代の傑作2つを揃えるとテーマボーナスを得る。 |
英雄叙事詩 | 1つの傑作文学スロットを追加。 |
民族叙事詩 | 1つの傑作文学スロットを追加。 |
システィーナ礼拝堂 | 2つの傑作絵画スロットを追加。 |
エッフェル塔 | +5 、+12観光、+1 。 |
オックスフォード大学 | 1つの傑作文学スロットを追加。 |
クレムリン宮殿 | 解禁技術が鉄道に変更。建造には思想「秩序」の採用が必要。 |
ムガル要塞 | 飛行機取得後のボーナスが ゴールドでなく観光になる。 |
紫禁城 | 建造には社会制度「文化後援」の採用が必要。世界議会の投票数+2、占領状態でない都市の市民から-10% 。 |
ビッグ・ベン | 建造には社会制度「商業」の採用が必要。 |
ジェンネの大モスク | 建造には社会制度「敬虔」の採用が必要。 |
ピラミッド | 建造には社会制度「解放」の採用が必要。 |
ペトラ | 砂漠タイルからの+1 がなくなる。追加の交易路を1つ得る。都市にキャラバンが1体出現する。 |
ゼウス像 | 建造には社会制度「名誉」の採用が必要。 |
兵馬俑 | プレイヤーが所有する陸上戦闘ユニットのコピーが各種類につき1体ずつ建造した都市の周辺に出現する。 |
ロードス島の巨神像 | 追加の交易路を1つ得、都市に輸送船が1体出現する。この都市を目的地とする他文明の交易路から自文明は+2 、相手文明は+1 を得る。沿岸都市にのみ建造可能。 |
南京の陶塔 | 建造には社会制度「合理主義」の採用が必要。 |
名称 | コスト | 解禁技術 | 効果など |
---|---|---|---|
王立図書館 (Royal Library) | アッシリアのUB。図書館の代替。傑作スロットが埋まっていれば、生産された戦闘ユニットに追加の経験値を与える。 | ||
公爵厩舎 (Ducal Stable) | 75 | ? | ポーランドのUB。厩舎の代替。騎乗ユニットの生産速度+15%、都市で生産された騎乗ユニットに+15経験値。都市で利用されている牧草地から+1 、+1 |
イカンダ (Ikanda) | ズールーのUB。兵舎の代替。側面攻撃と対火薬ユニットのボーナス付与 | ||
チャンディ (Candi) | 80 | +2/維持費 1 インドネシアのUB。庭園の代替。 偉人の誕生速度+25%。この都市に1人以上の信徒がいる世界宗教1つにつき +2。都市が河川か湖に隣接していないと建造不可。 | |
空港 (Airport) | レーダー | 観光客を増加させる。ユニットの空輸が可能になる。 | |
ホテル (Hotel) | 300 | 冷蔵技術 | 世界遺産、自然遺産、土地改良から得られる文化の50%が都市の産出する観光(Tourism)に加算される。傑作から得られる観光+50%。 |
キャラバン拠点 (Caravansary) | 騎乗 | ||
動物園 (Zoo) | 134(クイック) | 活版印刷 | (スタジアムの前提建造物) |
既存建造物の変更点
名称 | 変更点 |
---|---|
円形競技場 | 1つの傑作文学スロットを追加。 |
博物館 | 1つの傑作絵画スロットを追加。 |
オペラハウス | 1つの傑作音楽スロットを追加。 |
市場 |
名称 | 解禁 | 効果など |
---|---|---|
ブラジルボク伐採所 | 機械 | ブラジルのUI。ジャングルに建設可能。+2 、音響学取得後に+2 。 |
シャトー | 騎士道 | フランスの新UI。他のシャトーと隣接して建造する事は出来ない。+2 、+2 、飛行機を研究した後に追加の+1 と+2 、また追加の50%の防御ボーナスが付与される、高級資源の横に建造する必要がある。ホテルを建造すると観光として、都市へシャトーの +50%が追加される。 |
フェイトリア | 航海術 | ポルトガルのUI。都市国家の領域内に建てることができ、その都市国家が産出する高級資源を得ることができる。都市国家と同盟すると資源量が2倍になる。また、防御ボーナスを持つ。フェイトリアを略奪することはポルトガルへの宣戦布告と見なされる。 |
旧跡 | - | 過去の戦場、野営地や古代遺跡の跡地に設置され、考古学によって見えるようになる。考古学者は旧跡で発掘を行うことができる。 |
考古発掘現場 | ||
カスバ | 騎士道 | モロッコ領内の砂漠タイルにのみ立てられる。+1 、+1 、+1 、+50%防御ボーナス。 |
(モット・アンド・ベイリー?) | ? | Firaxisのポスターに描かれている、DLCシナリオのモット・アンド・ベイリーに酷似した地形改良。 |
既存土地改良の変更点
1つのテクノロジー(インターネット)が新設される。
動画からテクノロジーツリーの画像(モロッコ文明)が再現されている。
UU/UB/UI解禁以外の変更点は以下。
テクノロジー名 | 変更点 |
---|---|
畜産 | キャラバンを解禁、交易路を追加。 |
帆走 | 輸送船を解禁。交易路を追加。 |
騎乗 | キャラバン拠点を解禁。 |
演劇と詩 | 著述家のギルド、パルテノン神殿を解禁。 |
工学 | 特殊効果を1つ追加。 |
神学 | ボロブドゥールを解禁。 |
ギルド | 東インド会社、画家のギルドを解禁。国庫がなくなる(見切れているだけの可能性あり?) |
羅針盤 | 交易路を追加。海上交易路の範囲拡大。 |
騎士道 | シャトーを解禁。 |
音響学 | 音楽家のギルドを追加。 |
銀行制度 | 特殊効果を1つ追加。 |
活版印刷 | 動物園、グローブ座を解禁。特殊効果を1つ追加、劇場がなくなる。 |
建築 | ウフィツィ美術館を解禁。 |
冶金 | 赤い砦(ラール・キラー)を解禁。 |
考古学 | 考古学者を解禁。旧跡を発見。考古学調査が可能。 |
生物学 | 交易路を追加。 |
冷蔵技術 | ホテルを解禁。海上交易路の範囲拡大。 |
無線通信 | ブロードウェイを解禁。 |
飛行機 | プローラを解禁。特殊効果を1つ追加。 |
鉄道 | クレムリン宮殿を解禁(冶金から変更)。特殊効果を1つ追加。 |
内燃機関 | 特殊効果を1つ追加。 |
ペニシリン | 交易路を追加。 |
レーダー | 空港を解禁。 |
核分裂 | バズーカ兵を解禁。 |
遠距離通信 | ナショナル・ビジター・センター(?)を解禁。 |
インターネット | 新設。前提技術:遠距離通信、解禁技術:未来技術、コスト:グローバル化などと同じ。観光が倍になる。 |
グローバル化 | 特殊効果を1つ追加。国際連合がなくなる。 |
ナノテクノロジー | XCOM部隊を解禁。 |
戦争中でない他文明の首都にスパイを置くと、そのスパイを外交官として活動させることができるようになる。外交官となったスパイは技術窃盗を行わなくなるが、陰謀の調査は行う。外交官は世界議会における票取引を可能にする。また、自文明と相手文明の思想が異なる場合、プロパガンダによって相手文明への観光を増加させる。(これによって、相手文明では異なる思想を持つ文明からの観光客による不満が発生する。)
一部の遺産は、特定の社会制度を採用することで解禁されるようになった。また、信仰による偉人の購入は完遂ボーナスとなった。
キリスト教はカトリック・プロテスタント・東方正教会に分割される。
追加される信仰の証
社会制度「敬虔」の「改革」を採用することで、宗教改革の信仰の証を取得できるようになる。判明しているものは以下。
既存の信仰の証で変更されるもの
以下はrockpapershotgun.comに2013年3月15日付で掲載された、
Brave New Worldの初報に合わせたロングセッションの和訳です。
誤訳等があれば直して頂けると助かります。
ソース: Firaxis Talk Us Through Civilization V’s Brave New World
Civilization Vの拡張パック第2弾が出ることになりました。名前は「Brave New World」で、9つの新文明と、旅行、政治思想、国際交易路、考古学という新概念が追加され、どうやら内部的にも多くの変更が加えられるようです。私とFiraxisのリードプログラマー、Ed Beach、そしてシニアプロデューサー、Dennis Shirkの3者でロングセッションを行い、この拡張パックには何があるのか、なぜ、またどのようにその新要素は機能するのか、そしてなぜ開発陣はゲーム内で美術収集を行うという印象的なシステムを盛り込んだのか、ということについて意見を得て参りました。 | |
筆者: | それではこの新しい拡張パックがどのようにCiv5を変えようとしているのか、私と読者に要約をお願いします。 |
Ed: | 我々はGods and Kingsに満足していました。ゲーム初期から中期に掛けてへ注目し、新しい宗教システムと後期のスパイシステムを含む多くの要素と豪華さをCiv5に盛り込むことで本当に良い改良を果たしました。しかし同時に、まだゲーム初期においてしたいことがある、とも思っていました。そこでゲーム最初期に登場し、そこに大きな変化をもたらす国際交易路について後ほど説明させていただきます。 |
まず総論として、我々はこの拡張パックが20世紀に入ってからのゲーム後半に主眼を置いたものとなるようにしました。この辺りでプレイヤーはCiv5での4つの勝利条件のうち1つへと邁進しているのですが、ここでの緊張感と白熱感を高めるよう努力したのです。結果として我々は2つの変更を加えました。1つは20世紀における紛争に着目したことです。既にCiv5には自由ツリー、独裁ツリー、そして秩序ツリーによるイデオロギーの相違という概念が少し導入されていましたが、我々はそれをもっと目立たせ、実際に各文明がそれら3種の異なるイデオロギーのうち1つへと参加しなければならないようにしたかったのです。 | |
そうなると、プレイヤーは現代入りをした際に世界を見渡す必要があります。誰がどのイデオロギーに向かっているのか、誰が自分の味方なのか、自分はどの勝利方法を狙っていて、どのイデオロギーを採用すれば勝利へと近づくのか。プレイヤーはここに来て重要な決断をしなければならないのです。自由な文明を目指しますか?自文明の労働者階級を結集させて秩序を統制する、そんな感じで勝利へ突き進みますか?そう、そこには重要な決断を迫られる時があり、周りには大きな政治的、外交的なブロックが形成されていて、それを中心にゲームの終局へ向かう緊張感が渦巻くのです。 | |
筆者: | では、プレイヤーは一度ある種のイデオロギーを選択すると完全にそれへと縛られて、他のイデオロギーを選択する方法は無いということで良いですか? |
Ed: | 普通は変更できますよ、ただ恐らくわざわざ変更しようとは思わないでしょう。ただ、我々は文化勝利について全く新しいシステムを考えてあります。以前は文化勝利というと、プレイヤーはただ社会制度ツリーを埋めれば良く、他文明との交流は一切行っていませんでした。しかしこの拡張パックではとても、とっても違います。 |
Brave New Worldがある状態でプレイヤーの行うことと言えば世界遺産のような偉大な作品や、基本的にはあらゆる種類のものになりますが、人々を自文明へと惹きつけ、自文明が保有している種類に応じた偉大な文化の要素を収集するものを創造することです。こうすることで我々が観光と呼んでいるものが生み出され、観光によってプレイヤーは自文明を栄光あるものとし、今度はその輝きを全ての他文明へと流し、彼らに自身の作り上げた文明がいかに素晴らしいかを実感させるのです。 | |
もしプレイヤーが他文明に対して十分強力な文化圧力を加え、なおかつプレイヤーが選択しているイデオロギーが彼らのものと異なる場合は、1989年に起こったベルリンの壁崩壊や、我々が目撃した近年のもので言うとアラブの春のような現象でしょう、それらと近いものをゲーム中で目の当たりに出来ることでしょう。つまり、対象となるAI文明の人々は世界的に孤立したイデオロギーを採用している指導者の品格に対して非常に不満な状態となるのです。そして彼らは実際に不満な集団を増やしていき、実際に選択をすることが出来るのです。なんということだ、我々は実際に自由か秩序、あるいは何でも良いから我々に文化圧力を掛けているイデオロギーに転換しなければならないではないか! | |
筆者: | つまりプレイヤーは他文明の独裁とそれによって回っていたものをぶち壊し、その文明の人々が望む政治体制へと適応させることが出来て、そうしなければその文明は革命状態になって結局負けてしまうと。 |
Ed: | そうですね。そして1文明としてプレイヤーが今言った状況に追い込まれた場合は自身がイデオロギーの転換を迫られることになります。まあプレイヤー自身が超科学志向でこの文化的な、あるいは外交的な、はたまた宗教的な戦いを完全に無視していて、しかし人民はプレイヤーが間違ったイデオロギーを採用していると訴えている、そんなケースがあるでしょう。そこでプレイヤーはイデオロギーを転換することができ、うまくいけば他の誰が到達するよりも早く勝利へと到達するだけの科学力を得るでしょう。 |
Dennis: | また、プレイヤーは頑固になることも出来ます。もし自文明に文化が乏しく、人民が他のイデオロギーに打ちのめされてイデオロギーの転換を求めていたとしても、独裁者を貫き、その代わりに建造物等で大量の幸福を生み出すことで不満を相殺しつつ自分の信念に沿うイデオロギーを選択する、ということがあり得ます。プレイヤーはこのような選択をすることも出来るのです。 |
筆者: | で、AIもまた同じ選択が可能ということで良いですか?それともその点に関してはプレイヤーとは異なる振る舞いになるのですか? |
Ed: | AIも同じです。 |
筆者: | 分かりました。じゃあもう1つイデオロギーに関して。1つの世界にはいくつも、例えば自由のイデオロギーがいくつも存在できる、つまりこれらは最初に誰かが建てたらもう選べない遺産や別の排他的なものとは違い、早い者勝ちではないということですよね? |
Ed: | その通り、良い点に着目しましたね。というのも宗教のシステムはプレイヤーが自宗教をカスタムし、共通のリストから信仰の証を引っ張ってきて自宗教へとはめ込むと他文明はその信仰の証を利用できなくなる、というものでした。 |
イデオロギーはこれと少し違いますが、現在の社会制度ツリーよりは柔軟な組み立てができます。社会制度ツリーでは5つの項目があり、それらは相互に結びついています。これに対してイデオロギーシステムではレベル1からレベル3までのイデオロギー的教義と呼ばれる社会制度があり、プレイヤーはこれらを取捨選択してイデオロギーを形成していくのです。プレイヤーは前提となる教義を一定数以上採用するまでレベル3の教義を選択することができませんが、イデオロギーの形成自体は可能です。例えばロシアが自文明で秩序のイデオロギーを採用したとするとあるリストから教義を選択することになりますが、この時のリストは同じく秩序を採用している隣国の中国と同じものとなります。しかし、彼らは彼らで何を採用するか厳密に選択するでしょうから、プレイヤーのものとは少し違うイデオロギーを形成することもあるでしょう。 | |
筆者: | Brave New WorldがGods and Kingsへさらに加わることで、Civ5は当初のものよりかなり複雑になっています。Civ5の初版は多くの要素を簡素化し、それをシヴィライゼーションの本質的価値へと組み込むことに挑戦していたように見えるのですが、今はプレイヤーが学習するべき要素が数多く存在します。 |
Ed: | まあそれは1つの真実でしょう。しかし、たとえ全くの新規参入者で、かつどんな大規模バンドルを購入したとしても、プレイヤーは1度に全てを学ぶ必要が無く、ゲームの流れに沿ってこれら多くのシステムを学びそして解禁していくというこのスタイルは我々が気に入っているものであります。 |
筆者: | シヴィライゼーション5 ウルトラゴールド プラチナエディション…もう修飾詞がなくなってしまいそうですね。 |
Ed: | そんなパックを買ったとしてもプレイヤーはすぐに没頭できるのです。そしてゲーム序盤では宗教について学習する必要があり、今度は交易路について学ばなければならない。しかし更なるシステムを学ぶ前にプレイヤーは20ターンの猶予を貰い、そこで少し習熟に専念するわけです。このような手順がゲームの至る所にあるのです。 |
Dennis: | それでもCiv5に触ったことの無い新規プレイヤーがいきなりBrave New Worldから始めることもあるでしょう。そこで我々はこの第2拡張パックを出すにあたって、少なくとも長年Civファンをやっていて今までCiv5を楽しんでいたプレイヤーが、すぐに新要素に挑戦できるようなものを設計するように心がけました。 |
Ed: | そこで新情報として、今回の拡張版では9つの文明が追加されます。今すぐにすべての情報について述べる訳にはいきませんが、ポーランドだけについてはお伝えすることができます。ただ、我々はこれまで新文明を導入する際はプレイスタイルを刷新するよう努めてきました。Civ5では個々の文明がゲームでの特殊な勝ち方に繋がる固有能力を持っていて、文明の総数を43とするこの拡張パックでの追加文明はゲーム中における戦法を全く新しいものにしたと自負しています。 |
筆者: | しかし、まあ、なんということでしょうかね、これはGods and Kingsのことを思い出して言っているのですが、私は初回起動の時にメニューに掛ける時間が長すぎると思うんですよ。これは元来のゲームデザインによるものなのか、それともプレイヤーの行ったこと、そして望んだことによるものなのでしょうか。 |
Ed: | はっきりと言いますが、我々は一定の着想に基づいて組み立てを行っています、条件が動的に変化する拡張版については特にです。なぜそう言えるかというと、我々はCivファンがこれをプレイしている間にプレイヤーがどんな要素を称賛しているのか、こまめにフォーラムを覗いて調べていたからです。我々はそれらの見解が意味するところを時にはすぐに理解し、また時にはCiv過去作をプレイすることで気付きました。ただ、我々はいつもゲームの中に、Civ5の場合はゲーム終盤に、ある種の静けさを感じていたのです。つまり、我々はゲーム終盤の魅力がまだ足りていないように感じていたのです。 |
探索の期間であるゲーム前半には次々と新しいことが流れてきてゲームの中心、即ち非常に拘束力の強いものとなります。しかし一旦プレイヤーが勝利へ向けてアクセルを踏み始めると、時にプレイヤーはゲームに没頭するのでは無くただ「次のターン」を押すだけになることがあります。そこで我々はこの拡張パックで、ゲーム終盤をもっと面白いものにする新しい相互作用や勝利への道筋を導入しようと、そう切に思っていたのです。 | |
筆者: | この新要素で、私たちがゲーム中にしばしば見てとる息の長い膠着状態とは対照的に、もっとゲーム展開が予測しにくいものになるということですか? |
Dennis: | 個人的には新しい文化戦争の要素がありますからゲーム展開は予測しにくくなると思います。自分が放出している文化と入ってくる文化やその他もろもろの要素でプレイヤーは自分が勝ちそうなのかどうかが分からなくなるのです。例えば制覇勝利を目指して自分の出来る限りを尽くしたとしても時に妨害にあってしまうのです。つまり、他文明が自文明と同じぐらいの文化量を持っていて征服しづらい、ということがあり得るわけです。そこでプレイヤーは「じゃあ科学で超先行して宇宙に逃げよう」と決断して宇宙船作りに励むも良し、また他文明の偉大な作品を奪うなどして文化勝利をしようと決断するも良しなわけです。 |
プレイヤーはついに切り替えることの出来る戦法を持つに至ると思います。以前は、特に文化的なゲームにおいては本当に戦法の切り替えができなかったのです。いったん文化方向に走り出したらひたすらそれに集中する、というものでした。途中で文化勝利狙いに切り替えることは相当に難しく、また突然制覇勝利へ向けて加速する、ということもできませんでした。私はこの拡張パックで戦法が大きく広がったと感じています。 | |
Ed: | 3つのイデオロギーツリーがあり、プレイヤーが採用しているイデオロギーの範囲内で購入できる多数の教義が3つの異なる勝利方法を補助する、ということも戦法の拡大に一役買っています。例を挙げますと、私が自由イデオロギーを採用していて文化勝利を狙っていたとします。このような状況で私が取る戦法は自由イデオロギーで都市にある放送塔に大きな効果を付加して、ラジオ・フリーヨーロッパやボイス・オブ・アメリカのような手法で文化を拡大していくことです。もちろんこれは1つの例であり、他にも文化勝利に向けた戦法はあります。しかし、もし私が秩序イデオロギーを採用していたら大きく異なる展開があるでしょう。 |
では、文化勝利を目指していて、かつ秩序イデオロギーを採用している文明はどうすればいいかというと、これは全世界の労働者階級を一致団結させることです。つまりもし自文明の国民が非常に幸福であれば、「なんと、彼の秩序あふれる文明には幸福な労働者がたくさんいるではないか。あれこそ我々が目指すべきものであろう。」と全世界の文明が思い、そこでプレイヤーは労働者階級による専制政治を確立し、世界各地の労働者を幸福にすることで勝利への大きなボーナスを得ることができるのです。 | |
Civ5には4つの勝利方法があり、多くの異なるイデオロギーがゲームでの勝利を追及するにあたって様々な道筋をもたらします。この相乗効果によってゲーム中の展開は非常に多岐に渡るものとなるのです。 | |
筆者: | 先ほど文化に関して観光という概念が出ましたが、これは何らかの方法で実際に見ることができるものなのでしょうか、それとも何らかの数値的な要素なのでしょうか? |
Dennis: | 非常に目に見える形のものです。我々が設計した基本としては、プレイヤーはまず文化を生成する前に多くの建物を造り、テクノロジーを埋めることになります。この拡張パックを導入すると自然に産出される文化は自文明から流れ出て、自文明を守るものとなります。その後、ゲームが3分の1ほど進行したところでプレイヤーは偉人を排出するようになります。文化に関する偉人は大芸術家、大作家、大音楽家で、彼らは偉大な芸術作品や偉大な音楽作品を作ることができます。そしてこの拡張パックでは自文明都市にある文化建造物がこれらの偉大な作品を格納するための枠を持ち、例えば大芸術家が生み出した「星月夜」を博物館に展示する、ということができるのです。 |
そうするとその作品が観光を生み出すわけです。これは実際の産出であり、プレイヤーは観光が盛り上がっていく様を見るのです。さらに、後に考古学が解禁されるとプレイヤーは第2の探索と発見を始めることとなります。それは世界には過去に会戦があった場所や過去に蛮族の野営地があった場所に多くの遺跡があり、そこにはゲーム序盤で実際に起こった出来事の証拠があるからです。プレイヤーはこれらの場所から遺物を持ち帰り、自身の博物館に展示するのです。 | |
遺産のいくつかはこの拡張パックで上記のものとはまた異なる枠を持ち、これもまた観光を生み出します。つまり、プレイヤーは文化の出力と並行して観光を生み出すことになるのです。また観光は他文明の文化へ向かっていくものであり、プレイヤーはそこからボーナスを得ることができます。言い換えると、プレイヤーがある文明と相互に国境開放をしている場合は観光の出力が加速されるということであり、またその文明への交易路があればさらに追加の修正が掛かります。この文化戦争は継続して行われるものであり、ゲーム終盤には非常に活発なものとなります。なぜなら、ゲーム終盤にプレイヤーが膨大な観光を生み出していると他文明がそれに注意を払わなければならず、プレイヤーの観光で自文化が圧倒されているので防衛のために文化出力を増大させなければならない、ということがあり得るからです。これはゲームを非常に流動的なものとする要素なのです。 | |
Ed: | 我々はプレイヤーが保持している偉大な作品やその他素晴らしいものを閲覧できる画面を新しく作りました。プレイヤーはこれらをクリックして絵画を再び鑑賞したり、音楽をまた聴いたりと、自文明が持つ文化をしばし堪能することができるのです。 |
筆者: | なるほど、「俺の文明はこんなに凄いんだぜ」ですか。良いアイデアですね。 |
Dennis: | これはおまけのようなものでゲームに大きな影響を与える訳ではありませんが、この拡張パックでは大芸術家、大作家、そして大音楽家が全て実在の人物であるというだけでなく、プレイヤーが使用した際に現れる文学の切れ端、音楽の見本、さらに挿絵などの偉大な作品もすべて実在のものなのです。ですからプレイヤーは「星月夜」を鑑賞して、シェイクスピアのハムレットが出現した際にはMorgan Sheppardの読むハムレットの一部を聴くことになるのです。これは最高に気が利いていますよ。 |
筆者: | 考古学のことに関してですが、実際に自身が過去に巻き込まれた会戦の遺物を見つける、というようにゲームの前段階を反映したものでしょうか、それとも完全にランダムでしょうか? |
Ed: | 実際の出来事を反映しています。ゲーム中で交戦が起こるとそれがマップに記録され情報として保持され、その後どこかの文明が初めて考古学を解禁するとこれら全ての異なる情報が固定化されます。我々はこれを遺構と呼んでいます。 |
これらの遺構にはどの文明が巻き込まれたのか、そもそも交戦だったのか、まだ踏破されていない古代遺跡だったのか、あるいは滅亡していない蛮族の野営地だったのか、ということが記録されています。ですからプレイヤーの考古学者が遺構に到達すると、すぐそこにある遺品を回収し、それを持ち帰って新しい偉大な作品、つまり遺物を博物館へとおさめることができるようになります。ここでプレイヤーは自文明の博物館がどのようなタイプのものであるか、ということに基づいて様々な考古学的作品を集めようとするのです。 | |
そう、例えばルーブル美術館について説明すると、ルーブル美術館と言えば芸術品、考古学的な物品、その他世界中のものが集まる場所です。つまり、プレイヤーはルーブル美術館を建造すると、その中を多種多様な芸術作品や世界各地の文化からもたらされた遺物で埋めようとするわけです。そして、様々な遺産や博物館を自文明内に所有していることで貰えるテーマボーナスを集めるほど、プレイヤーの文化出力と観光出力に加算が入るのです。 | |
Dennis: | これはとても面白いミニゲームで、自文明が保持している偉大な作品と遺物を一覧できるUIがあったので我々のテストプレイヤー達は本当に楽しんでいました。Edが先ほど述べたように、偉大な作品などを調和させて配置したり、あるいは1つの建物に1種類ずつの作品等を配置したりすることでそれらの持つ観光効果にボーナスが加わるのです。うまく組み合わせれば+2の、+4の観光ボーナスとなるのです。我々はこのテーマについて資料化をしていませんから、実際にはプレイヤーが手探りでこれを発見することとなります。全てのテーマを見つけられるかどうかはCivファンの力量に掛かっているでしょう。また、テーマ自体プレイヤーに大きな利益をもたらしますが、納めるべきこの同時代の作品のうち、あるいは多種多様な図版のうちどれをどう組み合わせれば調和するだろうか、と考えていると非常に楽しいのです。超クールですよ。 |
筆者: | 遺構について、例えばゲーム初期に自分が知っている土地の近くでなるべく多くの戦闘をして、考古学を取得した後にその場所を再び訪れて遺物を取れるだけ取る、というようにプレイヤーが干渉できる範囲があるのでしょうか? |
Ed: | 太古における全ての会戦が遺構になる、というわけではありません。マップ上で比較的均等に分布するように設計してあります。ですから自文明の近くに3つぐらいの遺構を意図的に作ることはできますが、もっと多くの遺構を作ろうとすることにメリットはありません。 |
筆者: | オーケー、いいね。もし遺構が偏って配置されるシステムだと最適化をしたがるプレイヤーにとって絶好の状況になってしまうでしょうよ。 |
Ed: | その発想は前からありましたよ。 |
筆者: | さて、先ほど交易路がゲーム開始直後の要素になるとありましたが? |
Ed: | はい、この拡張パックを導入すると太古に陸海の交易路が開かれるようになります。最初は陸海で1本ずつですが、ゲームを進めるうちに増えていきます。そしてこれらの交易路は自文明がより多くの富を生み出していることを表しています。Civ5ではボーナス的なゴールドを得るために海岸や川沿いに都市を建てるということが一般的でしたが、我々はこのゴールドをゲームから排除したためプレイヤーは交易路を利用して稼がなければなりません。 |
ゴールドに関する変革は交易路だけではなく、ゲームを進めると別の要素が解禁されます。科学的に進んだ他文明との交易を行うことがあるでしょう。ここでプレイヤーは物品の取引を行う過程で流れ出る科学力を得ることができるのです。宗教が導入されると交易路から宗教が広まっていく、ということもあるでしょう。ここでプレイヤーは、非常に強力な聖都を持つ文明に対して交易路を持つことを熟考することになるかもしれません。プレイヤーが宗教を欲しているのなら良いのですが、その宗教を孤立させたい、という時には交易路を結びたくない、ということもあり得るのです。 | |
ゲーム終盤にはプレイヤーの持つ交易路は大抵の場合7本か8本以上になり、どの都市と交易するかについて、またどの文明と接続するかについて多くの暗示が乱れ飛びます。この新システムによってこのゲームの経済面が大きく深みを増すのです。 | |
Dennis: | そして覚えていて欲しいのですが、これらはマップ上に浮かぶ交易路のような漠然としたUIではないということです。プレイヤーは実際にユニット、この場合はキャラバンを作り、そして交易路を作ることでそのキャラバンが自動化されたユニットとして機能します。プレイヤーはキャラバンを作った際、どの交易路に従事させるかを決定します。画面上には接続できる都市のリストと、接続した際に得られる利益の詳細が表示され、実際にキャラバンユニットは交易路上行ったり来たりします。キャラバンは蛮族に殺されるので守らなければなりません。もし他文明と戦争になった場合、敵軍がプレイヤーの交易路を破壊することができます。そして、ここで実際のユニットが相互作用を起こすのです。彼らは別画面を開かなければ確認できないような不透明な概念ではないのです。 |
筆者: | ゲーム開始時にはマップのほとんどが未踏破であるにも関わらず、先ほど交易路システムはゲーム最序盤から機能するとありました。キャラバンは自動的に未探索へ行って他文明を見つける、ということはできないでしょうから交易対象の都市は発見しなければならない、ということで良いですよね? |
Ed: | その通りです。プレイヤーは交易に使用される経路をすべて探索しておく必要はありません。全ての道のりを踏破していなかったとしても、キャラバンを送ることで交易を開始できる対象都市が海岸沿いであると分かっている場合、キャラバンは最適な海上経路を補完することができます。 |
Dennis: | しかしキャラバンは視界を持っていません。言い換えると、彼らが通る導線が正しくとも、そこに蛮族がいるかもしれないということです。従って実際には、プレイヤーはキャラバンが行く先でトラブルに遭わないよう、いくつかの軍事ユニットを戦場の霧がある場所へと配置して可視状態としておかなければならないのです。 |
筆者: | 最後になりましたが、この拡張パックに含まれる要素で、多くのプレイヤーが気付かないであろうけれども自慢できる、という要素はありますか? |
Ed: | 前述しましたが、異なるイデオロギーが文明間で相互作用を起こし、今まさに転換点を迎えようとしている文明に混乱を生じさせ得る、という力学的な体系がそれに当てはまるでしょう。 |
この体系は我々が設計したイデオロギー、文化、そして新しい文化勝利に関するゲームシステムによるものですが、ここには中東で事件が頻発しているような現代の世界に横たわる、一種の興味深い連帯のようなものが多少なりともあるのです。当初我々はただ巧妙なシステムをゲームに組み込もうとしただけであり、現実世界を映し出そうと思ってはいませんでした。しかし全く突然にこのシステムが現実世界の政情や出来事の点に関して反響を始めたのです。これは非常に興味をそそるものでした。 | |
筆者: | これは冷戦のような状況も少し表現していると思いますよ。戦端を開いているわけではないのにはっきりと敵対している、というような状況ですね。 |
Dennis: | 確かに。また、プレイヤーが他文明との技術売買という点に関してどのように取引を行うのか、ということを決定するために新しい世界会議へと急いで着手する、ということもあるのです。本当に多くの要素がゲーム終盤に盛り込まれており、イデオロギーのことと合わせて1980年代から90年代にかけての冷戦状態を感じさせるものとなっています。 |
筆者: | 今日はお時間を取って頂きありがとうございました。 |
Civilization V: Brave New Worldは今夏に発売予定です。 |